水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

二月の詩(笠置山)

2018年01月22日 16時11分51秒 | 秋の俳句

           三島池からの伊吹山冠雪 (2005年1月3日) 

       笠置山

   丁石の読めぬ一字や秋陰   惟之

   修験の笠置古道へ花すすき

   秋澄めり弥勒菩薩の大磨崖

   行在所の歌碑よむごとく秋の蝶

   大岩の胎内くぐり穴惑ひ

       誌上句会 兼題「日向ぼこ」

   玻璃ごしの亡夫の座を占め日向ぼこ  三枝子

   爺あくび子等もあくびや日向ぼこ   清彦

   甲羅干す親亀子亀日向ぼこ      惟之

   日向ぼこ如来の膝に日向ぼこ     憲勝

   片寄せて小舟漕ぎ出す日向ぼこ    洋子

   背の子もいつか眠りに日向ぼこ    幹男

   この星のいつも何処かで日向ぼこ   秀子

   日向ぼこ俳誌読みつつ舟を漕ぐ    初枝

   遠き日を孫と語るや日向ぼこ     静風

   日だまりに日向ぼこする爺ゐて    テル

   日差し浴び寡黙の夫と日向ぼこ    美枝

   富士遠き駅のベンチや日向ぼこ    東音

   親亀の背で子亀の日向ぼこ      捨弘

   漁師らの将棋談義や日向ぼこ     京子

      やまびこ(十二月号作品から)感銘・共鳴--私の好きな一句
 
   遺言のなき戦死の兄の墓洗ふ     靖子
   
   わが命けずるほど鳴くちちろ虫    志津
   
   いつぱしの漁師に化けし日焼かな   仙命
   
   夏休み少しいびつなオムライス    久子
 
   老いし身に秋蝉の何うながすや    玲子
 
   道元の威儀即佛法爽やかに      恵弘
 
   さやけきやまぬがれぬ四苦受けとめて  恵弘
 
   語り継ぐ一人に我も八月尽      東音
 
   逝く老師惜しみ惜しみて薄紅葉    東音
 
   この峡の空しか知らず稲雀      ひさ子
 
   人去りて蛍は星になる時間      方城
 
   月に空返して終わる揚げ花火     みどり
 
   子ら駆けて路地生き生きと地蔵盆   明子
 
   おはぐろや水の闇より木の闇へ    耕
 
   抜衣紋頂に白き萩の風        咲久子
 
   跡取りの絶えし分家の墓洗ふ     素岳
 
   目印は白いハンカチ東口       睦美
 
        俳誌 嵯峨野 二月号(通巻第559号)より
        
 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水差しと缶ビール

2018年01月20日 18時07分08秒 | 静物

           水差しと缶ビール  6F

湖水会の新年互礼会を兼ねた室内写生会の作品。この一年の健康と健筆を願い13名が集いました。水差しは鉄製でぐるり環をなす面白い形。そして缶ビールには林檎や蜜柑も薄ら映り、構図全体を引き締めている。林檎がとても難しくうまく描けません。

   健康と健筆祈り御慶かな     惟之

   水差しはくるり輪なし冬ぬくし

   蜜柑描く人それぞれの数を描く

   冬林檎直立不動や影薄き

   大寒や去年の今日は不安中

 

 作品1,2

 作品3,4

 作品5,6

 作品7,8

 作品9,10

 作品11,12,13

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪の笹間が岳

2018年01月15日 13時12分24秒 | 低山ハイキング

            雪の笹間が岳山頂(2018年1月14日)

 新年の初山登山は雪の笹間(433m)が岳。夜来の雪で心配されましたが、雪景色を見るとのことで決行されました。登山口まではマイカー(自転車)で30分。薄らと化粧した山林や見下ろす田畑の雪景色は美しく、また鹿と思われる足跡にも出合いました。13時からの大鍋二つの新年会は夕刻までもり上りました。

  寒林を池に映して空の青   惟之

  雪山に確と爪跡獣道

  雪山の祠に一礼頂きへ

  沈黙の色なき景色冬木立

  石積の小さな塔や雪の山

  頂上へ火の用心のご案内 

  湯気二つのぼる鍋ありおでん酒 

 笹間山登山口に自転車を駐車(8:30)

 雪化粧した木立の銀世界(8:33)

 雪しずくを浴びて寒林をゆく(8:35)

 鏡池のような池に映る冬木立(8:38)

 鹿か猪のような足跡(9:07)

 石積の塔と出会いし雪の道(9:32)

 「火の用心」もある頂上への標識(9:34)

 山のぼる無事故を願い祠に一礼(10:00)

 頂上の大岩にのぼる(10:03)

  笹間が岳 山頂433m

  大岩の後ろの樹に付けられたプレート。グループを引退された長老(A氏)が20年前制作。

 「笹間が岳433m 1998・10やまぼこ」と刻まれている。

 鳥居をくぐり下山(10:30)

 深くえぐられた道を下山(11:20)

  雪畑を背景の笹間が岳(11:44)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新春七句

2018年01月10日 12時15分30秒 | 新年の俳句

  

            赤いドック(兵庫県・家島) F50 2008年     

    ひろびろし大河合流初御空   惟之

    小晦日幼に兜くれし人

    拍子木を叩く幼や寒昴

    羽子板に並ぶ似顔の兄妹

    獅子舞に噛まれし稚児の大泣きて

    餅つきの声は高高小さき杵

    初富士を指呼する稚児やああ三度

    初空や朱きックの懐かしき

    

    

    

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

謹賀新年2018

2018年01月02日 08時23分40秒 | 新年の俳句

            田上山の初日の出

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

幸運にも見事な初日を拝むことができました。今年も平和な年でありますように。

  片空に黄金かがよふ初御空   惟之

  里山へ仲間と愛でる初日の出

  刻々と初日のぼりて黄金満つ

  秒刻み黄金広ごる初景色  

  大戸川からの湖南アルプス(7:05)

  7時31分  

  7時33分

  7時33分

  7時33分

  7時34分

 初日を受けて今月の山と新年会で談笑の仲間

  今年も怪我の無きように 

 

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする