水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

9月の詩(じゃが畑)

2010年09月30日 16時57分02秒 | 秋の俳句
                   小樽倉庫のスケッチ(2F)

いわしくも眼下に流る空の旅  惟之
秋寒や千歳の空のジェット音
帯広の原野広々じゃが畑
蝦夷鹿の鳴く声きけぬ帯広の夜
祭壇に歌声ながれ菊献花
饒舌と寡黙の会話通夜の客(無季)
白樺のとてっぽ通り一葉落つ
もろこしの畑どんどん遠ざかる
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帰帆島より三上山を望む

2010年09月28日 17時37分54秒 | 風景
                  帰帆島より(1)F4

湖岸道路(さざなみ街道)の矢橋帰帆島北橋の手前を右折(但し、車は通行禁止)して、こんな風景に出会う。右側の大木はポプラのようだ。緑が見られず老木かもしれない。写生中に烏が2羽きて右の木にとまる。この日はどんよりと曇り。対岸には白鷺がちらほら見られ見事な景色であった。偶然に湖水会のKさんともであう。スケッチを始めるころ、菅野からきた同年代の男性が通りかかり「ここの風景に魅せられよく写生にきます。刻々と川面の色が変わり、比良、比叡山の遠景もいいです。」小生もカメラをパチリパチリ。写生ポイントである。

枯ポプラに二羽のからすが来て鳴きぬ 惟之


             
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第77回響高槻句会

2010年09月18日 01時30分38秒 | 句会・吟行
新緑の恵那峡(長野) 長井房枝

日時:2010年9月16日(木)13:30-17:30
場所:高槻市総合交流会館 5階 和室

 朝夕はやっと涼しくなりましたが、日中はまだまだ秋暑し。句会は記念すべき77回(喜寿)となる。本日メンバーは照子さんを除く9名で、兼題は鰯雲、花野でした。全員はなかなか揃いませんが、いつもの如くわいわいがやがやと賑やかな句会でした。今日の最高点は「阿波踊り」。裕毅さんは徳島に住んでおられたとかで、指先までの踊りの動きを見事詠まれました。次点は「新蕎麦」と「蚯蚓」の二句がは入った惟之さん。ご機嫌でした。「新蕎麦」は7年前の出石での思い出の句とか。「蚯蚓」は皆さんの実感と共感を得たようです。
  世界の長寿国に疑問符がでるような戸籍上の不備を詠われた心太さんの「幽霊花」の季語(曼珠沙華)には一同、勉強させてもらいました。「青天」も不思議な感じを抱く俳句の世界。その他、良い句が沢山あり、お気に入りにも追加させてもらいました。なかでも、敬
子さんの「鰯雲空の景色の模様替え」は子規なら特選句としたかもしれません。夏の入道雲が秋の鰯雲に替わったのだからーーー。また、照子さんの「トラックで冬瓜二つ置いてゆき」は心太さんの解説をきいて感動がしずかに湧き上がってきました。
 本日の捨弘さん、恵那峡四句で勝負されたとか。捨弘さんの意気込みに敬意を表し、手元に友人が描かれた恵那峡の絵がありましたのでUPさせていただきました。万緑を底に沈めたダム湖かな。おっと、失礼しました。

9点句 阿波踊り指先までも浮かれけり 裕毅
8点句 新蕎麦やまだまだ喰える十五皿 惟之
    聴き直すこと多くなり蚯蚓(みみず)鳴く 惟之
5点句 秋の水静かに使う夜の厨 よう子
    千羽鶴一千万羽の原爆忌 裕毅
    青天のどこかが濡れている花野 心太
    幽霊花戸籍に潜む二百歳 心太
4点句 それぞれに想うことあり花野道 よう子
遺すもの子のみわが身は曼珠沙華 敬子
2点句 待ち人を今かいまかと秋扇 久子
    移り来し里の狭庭(さにわ)に女郎花 照子
    電車待つ手元せわしく秋扇 洋子
1点句 鰯雲うろこ散らして消えゆきぬ 洋子
    稲刈りや体験の田に声はずみ 久子
    音も鳴く霧涌き上るダム湖かな 捨弘
    澄む水の音を奏でるヴァイオリン よう子
    雲中の伊吹山頂大花野 照子
    足元の水溜りにも鰯雲 捨弘
    花野ゆく子供の声のはじけとび 洋子
    頬撫でて色なき風や流れ橋 裕毅 
お気に入り トラックで冬瓜二つ置いてゆき 照子
      朝霧の恵那峡橋を潜りけり 捨弘
      鰯雲空の景色の模様替え 敬子 

      
    



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古信楽焼の体験記(5)

2010年09月01日 14時01分32秒 | 秋の俳句
                  穴窯の中

 緩やかに登り勾配となっている窯の中。この中で土と松の炎だけで火色、ビードロ、こげを出す古信楽焼き。焼き締めは松の割木で約一週間、徹夜の窯焚きを続ける。まさに体力が勝負となる。釉薬を使うことなく、宇宙のマグマのような景色が浮かび上がる。

 薄っすらと秋日差し込む窯の中 惟之
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