水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

3月の詩(ふきのとう)

2012年03月29日 14時44分43秒 | 春の俳句

                  清滝山山頂より霊仙山をみる

   東北の星の瞬きいぬふぐり     高井元一

   三月の瓦礫の上に三月来      井上正和

   カモシカの足跡みたり春の雪     惟之

   春の雪捉へて沙羅の大ジャンプ

   背伸びして撫牛さわる梅見の子

   チョゴリ着てピンクのドレス卒業子

   ふきのとう土手の向こうの伊吹山

   三月に円周率の日のありて

   化石から春の撫子甦る

   

   

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猫柳

2012年03月27日 18時33分37秒 | 春の俳句

                清滝山登山口近くの民家

 滝山登山口近くをとおりかかり、民家の家主より声をかけられた。「これから山ですか」。猫柳の穂先に清滝山の山頂にある白くひかるアンテナを見て、思わずパチリ。

 猫柳は雌雄異株で、雪国では、雪解けのころから開花しはじめる。雄花は厚い皮をかぶってをり、これが大きくなって、その皮が脱げ、開花する。長楕円形の花穂は苞の白い毛が密生する。これが銀色に輝いて美しく、猫に似た感じがある。雌花穂は実となり、やがて柳絮となる。(平井照敏 新歳時記 春 より)

   山頂を指差す如く猫柳   惟之

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中山道柏原宿・芭蕉俳句2

2012年03月22日 16時31分19秒 | 低山ハイキング

               八幡神社の境内にある芭蕉句文碑

   芭蕉(桃青)の句文碑

   戸を開けれはにしに

   山有いふきという花にも

   よらす雪にもよらす只

   これ弧山の徳あり

   其のままよ 月もたのまし 伊吹山   桃青

芭蕉は、元禄二年(1689)敦賀から「奥の細道」結びの地大垣へ、伊吹山を左手に見ながら北国脇道往還を歩いた。そのあと、大垣の門人、高岡斜嶺亭の句会でこの句文を残している。その席で伊吹山は、花や雪や月の借景がなくとも、ただ単に、聳立する弧山としてだけで立派に眺め賞し得る山容を備えているとほめている。そして意外にも句会の主人斜嶺の人柄は伊吹山のようだと述べた。(句文掲示版より記載)
 

  

   

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中山道柏原宿・芭蕉句碑1

2012年03月22日 14時55分33秒 | 低山ハイキング

                    伊吹山を背景に芭蕉句碑を見る

  折々に 伊吹を見てハ 冬籠り    はせを

 芭蕉は元禄四年(1692年)の初冬中山道柏原を通り、大垣の門人岡田千川亭の句会でこの句を詠んだ。そして3年後、51歳の生涯を閉じた。この句は、初雪を見た伊吹山の、その後の降雪回数を数えながら冬支度を急ぎ、ひと冬を銀嶺の伊吹と共に送る、山麓住民の気持ちをうまく捉えている。ただし、伊吹を見て冬ごもりする千川へのほめ言葉との説もある。この同じ句碑は、滋賀県に2ヶ所、岐阜県に5ヶ所、愛知県に1ヶ所ある。(句碑の掲示版より)

 

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中山道柏原宿・清滝山(439m)

2012年03月22日 12時49分26秒 | 春の俳句

                  清滝山山頂から見た伊吹山              

 JR柏原駅→中山道柏原宿→徳源院→調子口→清滝山(439m)→清滝集落→JR柏原駅

近江百名山のひとつ清滝山にいってきました。JR柏原駅で下車(10:20)。改札がなくて「あれえ」と思いましたが、窓口にひとりいた。駅前の案内版でコースを確認して中山道を西に向かう。江戸時代に旅籠宿として賑わった面影を本陣跡、造り酒屋跡、蠟燭屋跡、一軒のみ開業している伊吹堂もぐさ屋などに見て、辻を北へ。街並みを外れると、緑の多い田園風景になる。蕗の薹を採ったり、所々の犬ふぐりが目に入る。伊吹山を向こうに芭蕉句碑に出会う。佐々木京極氏の菩提寺といわれる徳源院を過ぎて、登山口に入る。ここからの一気の急登がきついが30分程で、NHKアンテナのある清滝山の頂に出た。北に伊吹山(1377m)、南に霊仙山(1084m)を見る贅沢な清滝山。伊吹山の堂々たる山容には感嘆するばかり。後ろの霊仙山は鈴鹿山系の北端で、稜線の長い、ベテランには人気の山。 くもりの予報が外れ天候に恵まれたのが幸いした。下見に来たときは曇りで見えなかったK氏。反対に成らずよかったとーーーー。ありがたい。北東の遠景には中央アルプスもうっすら見えた。こんないいポイントではあるのに出会った一行は男の子2人連れの1組だけであった。下山は林間の伊吹山を見てルンルン。駅近くの八幡神社の境内では、2つ目の芭蕉句碑にめぐり遭いラッキーであった。

    中山道日陰て読めぬ「蠟燭屋」

        粕桶や造り酒屋に射す春陽

    林間や伊吹冠する春の雪

    春の昼伊吹の裾野「ひかり」過ぐ

    春昼餉前と後ろは神の山

    

    山頂を指差す如く猫柳

    

    

    

    

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壷と林檎

2012年03月17日 15時13分59秒 | 静物

                      壷と果物 6F

  この壷、なんとなくスペイン風な感じ。Oさんが「スペイン村で買ってきたの。」と聞いて、この前にすわりこんだ。左右のバランスがうまくかけない。取っ手が左右にくる場所で描けばよかったのにと後悔しても後の祭りである。京都水彩会でホルベイン賞をもらったTさんは「静物の背景は手前は明るく上部を暗くするのがいい。」と言っていたので思い切って試行してみました。静物の背景は難しく、なかなかうまくいかない。

      

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Bon vonyage !

2012年03月16日 12時40分12秒 | 写生会・展覧会

                    Bon vonyage !  50F  長井博司

 作者の作品は太った女性が登場する。一昨年の京都水彩会展で大賞を取られたcafe' de Fでは、パフェを満足気に食べている横顔を画面いっぱいに描かれていた。今回は黒い帽子をかぶった女性の横顔。厚ぬりのマチエールに自在に線が走る独自の画風で作者の特徴を出されている。会友推挙、おめでとうございました。

              乾杯やいずこに行くか春の旅   惟之

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絆ー11

2012年03月12日 14時43分34秒 | 写生会・展覧会

                   「絆ー11」 50号 吉田英三

東日本大震災から1年がたった。3月11日、鎮魂の祈りは被災地から各地にひろがった。悲しみ、悔しさ、無念、絶望。 国主催の追悼式で、遺族代表は「悲しみを一生抱いて生きていくしかありません。だから、涙を超えて強くなるしかありません。」。復興も、防災も、原発事故の収束も先は見通せない。

この作品は被災地への鎮魂の祈りをテーマにされました。ウルトラマリンの青は海を、パーマネントグリーンの緑は野山を、クリムソンレーキの赤は人間の魂を、そして白い線は絆、波にも見える。京都水彩会の最終日は3月11日だった。

       万の魂 諸手を挙げて 3.11  惟之     

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生きる

2012年03月12日 13時49分22秒 | 写生会・展覧会

                 「生きる」  山口ももり

まだまだ若い、女になりきっていないような母親・・・庇護もなく、子供と路上に座り込む。旅をしていると、しばしば目にする貧しさ・・・日本とは、違う貧しさ・・・しかし、彼女は歯をむいて自力で生きています。売春だってなんだって、生きるためには・・・ 

                      山口ももりさんのブログ「ももりさんの一期一会」より

   乞食の生きる目つよし赤子抱く   惟之

   乞食に射し入るひかり膝頭

 

 

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春雪

2012年03月12日 12時51分18秒 | 写生会・展覧会

                    春雪 F100 中塚 勝  京都水彩画展 京都府知事賞

  「この雄大な雪山はロッキーですか」と作者にききますと、以外にも「びわ湖バレイ」とのお答えでした。今年1月、この京都市美術館での日展で初出展、初入選をされた「大地」をみせてもらったばかりであるが、今回、この作品でも大賞をとられました。おめでとうございます。

  この作品の前を通るほとんどの人は、足を止め見ておられた。鉛色の空、手前の打見山から蓬莱山への稜線と右の方へ氷河思わせるような山肌。中央から下方へのリフトの線、そして、山麓の深い色合いの中の彩色がすばらしい。ところどころに明るく日が当たっている雪にも見入ってしまう。どんな仕掛けがあるのだろうか。

        100号の「春雪」魅入る人人人  惟之

    点描の裾野広ごる春の大賞

    

 

  

 

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