水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

11月の詩(葉桜)

2016年10月29日 09時08分24秒 | 夏の俳句

  明けの川辺に咲く鶏頭花    

 焼き上がる小鮎の香り小屋に満つ   惟之

 朝焼や黒き鳥来て枝ゆるる

 蜘蛛の囲の繕ひの跡うつすらと

 葉桜の木漏れ日浴びて艇かつぐ

 みんみんと蝉を呼びをる幼かな」

 瞑想の木蔭のベンチ落し文   洋子

 落し文探し当てたる夫の留守  秀子

 落し文洒落たる名前貰ひけり  捨弘

 雨上がり庭で見付けし落し文  アイ子

 かやぶきの美山に拾ふ落し文  惟之

 落し文開く一人を囲みをり   美枝

 磴髙し一つ見つけし落し文   初枝

 

 

 

 

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近江路の三尾山、乙女ヶ池、大溝城跡の散策

2016年10月26日 08時27分36秒 | 低山ハイキング

     三尾山山麓のみどりに映える柿の木

 近江古道の万葉歌碑や壬申の乱の古戦場であったと言われる近江高島の三尾山に登ってきました。三尾山は最寄駅から徒歩で行ける山。しかし、道標が少なく道に迷い、ヒヤリとしました。帰り道は歌碑由来の乙女ヶ池や浅井三姉妹のお初が生きた大溝城跡に寄って、秋の一日を楽しんできました。

 JR近江高島駅ー案内版ー登山口ー三尾山(375m)ー鉄塔ー乙女ヶ池ー大溝城跡ーJR近江高島駅    

  万葉の歌碑の古道や赤まんま  惟之

  街道を見守る石仏吾亦紅

  椎茸の寄り添ふ二傘山のぼる

  鉄塔の聳ゆる山や秋迷う

   むら薄ぐんぐん伸びて電車ゆく

  万葉の里を彩る柿たわわ  

  初のゐた城の石段赤まんま

  ガリバーの曳きし帆船秋の町

  

  JR近江高島駅から線路沿いに案内版をたよりに南へ

 「近江湖の辺の道」の案内版

 

 

 万葉歌碑のある旧西近江路へむかう。鉄塔のみえるの左の山が三尾山。

歌碑に出会い、コースの確認。

どうやらこの道が旧西近江路らしい。

 ひっそりと湖へ向いてる野仏。旅人の無事を祈るようーー。

やっと登山道入口みつけた

 落葉と枯れ枝ばかりの山道に椎茸。「原木椎茸ですね」とMさん。ここで一句との会話。

 長法寺跡の表示

 この辺りはまだ踏まれた道がある 

 だんだん道があやしくなる。このあと道が途切れ、戻るか、どうするかの判断に迫られる。 

鉄塔の電線をみつけ、三尾山らしきところにでる。一同、やれやれと昼食。

 

ブナの大木に出会う下り道

根っ子のまわりにロープがはられている急坂をくだる。

 

 乙女が池と北側の湖岸。薄曇りで眺望はよくない。晴れていたら伊吹山、竹生島、海部大崎の半島や湖北の山山がみえる。 

 林間の木漏れ日と背景の緑が美しい。無事に下山できてよかった。

下りてきた三尾山を振り返る。何年かまえ、田植えのころ、ここの棚田、湖西線、山並みをかいたことがある。

 鉄路のガードを潜り乙女ヶ池にむかう。 

 

 乙女ヶ池の南桟橋 

 大溝城跡の石垣

 1300年前の万葉歌碑と壬申の乱の歴史が刻まれ、この地は北陸道と若狭道の水陸交通の要衝で旅人の往来が多かったようです。

 浅井三姉妹のお初と大溝城のゆかりが示されている案内版

 城跡の階段に赤まんまがきれい

 大溝城跡の天主台よりの深い緑 

  JR近江高島駅まえの草の花

JR近江高島駅前で帆船を曳くガリバー

 

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日本遺産 沖島をめぐる

2016年10月16日 05時19分12秒 | 低山ハイキング

       沖島の舟溜り

沖島はびわ湖最大の島。近江八幡市の沖合約1.5kmにあって、周囲6.8km。約140戸、約300人が暮してします。淡水湖の島とては、日本で唯一人が定住していることで知られている。島の大部分は山地が湖岸に迫る地形で、西南の狭小な平坦な平地に人家が軒を接して密集し、その間を軒下道がつづく独特の集落景観を形成しています。生業は漁業を主とし、かたわらに農業を営むほか、ふるくは石材業がさかんでした(平成27年度 滋賀県教育委員会事務局発行 日本遺産沖島より転載)。

 JR近江八幡駅ー堀切港(10:15)ー沖島港(10:25着)-奥津島神社ー周辺散策ー沖島漁漁会館ー沖島港(14:15発)-堀切港(14:35着)-JR近江八幡駅

 桟橋は猫の居場所や秋日和   惟之

 犇めける屋根より望む秋の湖 

 軒下の神へ道や秋桜   

 軒下は貝殻の道秋の昼

 舟陰に猫の居眠り秋の午后

 農機具の壊れた車輪秋日差す

 沖島や絵馬に射し入る秋日かな

 さよならと子等と声かけ秋の船

 沖島の錨を照らす十三夜 

うっすらと遠景の山並みは比良山系。中央から左の山並みは長命寺山から津田山。右の島影が沖島。堀切港より

 桟橋の猫 この場所がここち良いらしく、出歩いてはここに来る

10:15発の沖島通船に乗船。桟橋は2016年4月にリニューアルされた(堀切港)

  狭い平地にぎっしりと民家が並ぶ沖島漁港

 沖島漁港に停泊の漁船と民家 

 本日の漁はお休み。遠方の山並みは鈴鹿山系の霊仙山。

自転車、洗濯物、流し場などが道端につづき生活感がいっぱい

島の移動はもっぱら自転車。

自転車が点在。シーツの干物がズラリ

 軒と軒がすれ違う道を神社へむかう

 神社から見下ろした民家の屋根

 狭い境内の入口に鳥居が立つ

 石段をのぼり、奥津島神社にむかう

 

 

 境内に課外学習の子らが集う 

 軒がひしめく如く民家や蔵が建つ

奥津島神社の絵馬

奥津島神社の拝殿と本殿

 軒の触れ合う道には貝殻がつづく

 湖岸の道で網の手入れに余念の無い人

 赤い屋根と赤い板塀の民家がつづく湖辺の道。洗濯干しのハンガーが吊り下り、自転車が並ぶ。

網の手入をする人と湖辺に林立する干し竿

 壊れた桟橋へつづく石階段と青い湖

 雑然とした倉庫風の建物。

 通りかかりの長老には「旅みちづれと言われるが、旅は水ずれ。琵琶湖を描かないと。あの水平線のごとく沖島の人はみんな平等」といわれた。この鉄塊は錨とのこと。

 この景色。描きはじめたが、描けない。

えび漁の丸かごを手入れ

倉庫の横にみつけた鮒づしの小屋

ぎっしりと鮒づしの樽が並んでいた

 漁の休みには網を干す

沖島漁業会館

 東近江からの小学生。帰りの船から「さようなら さようなら」と手を振ってくれた。

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