水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

十二月の詩(祭獅子)

2019年11月30日 16時55分19秒 | 夏の俳句

 

               友禅菊(左京区久多)太田厚子

     祭獅子

 かぶと虫雄雌提げて里帰り  惟之

 祭獅子に頭を噛まれけり兄妹

 遊ぶ児の行くてぴよんぴよん鮴ひかる

 ねそべって蚊遣見てゐる露天の湯

 初秋に第九に応募胆試し

     誌上句会 兼題「萩」または「虫}

 切通し抜けるや萩の括られて  三枝子

 孫と寝る一夜のゆかたに虫の声  たかすけ

 しだれ萩急げる帰路にこぼれたり  誠子

 白萩にまぎれし蝶の行方かな  紀久子

 八十になんなんとして虫の声  まこと

 もう少し歩きたき道虫の声  秀子

 萩叢に隠れて古き標石  洋子

 遠ざりし人また恋し昼の虫  みどり

 わが庭は手入れとどかぬ乱れ萩  祐枝女

 虫すだく朝のグランドがらんどう  よう子

 萩の花心やさしくなりし色  静子

 幼子の小声の唄や萩の径  美枝

 閉店を余儀なき軒や虫の声  博女

 送り出てひ一人に惜しき虫の声  靖子

 弧蝶きてやさしくなりし萩の風  真喜子

 虫の音やふと気が付けば米寿なり  杏花

 虫の音をスマホに学び夕河原  啓子

 友の顔ふと浮かび来る虫の声  奏行

 香煙のゆらぐでもなし萩日和  珠子

 夕さりの風が散り敷く萩の花  惟之

 漸くに虫と代わり散歩道  捨弘

 アルバムの夫偲べば虫の声  初枝

    やまびこ(十月号の作品から)感銘・共鳴ー私の好きな一句 より

 誰にでも背負ふ業ありかたつむり  惠弘

 日傘にも江戸のしぐさのありにけり  尞見

 昼顔に沖の白波まっしぐら  道子

 歳月も記憶は消せず沖縄忌  龍策

 ゆるやかな紫陽花色の流れかな  志津

 物捨てぬ昭和一桁古扇子  杏花

 睡蓮やモネの好みし白き椅子  鈴枝 

   子燕に見とれてゐたり使いの子  爽見

 碁敵を褒め殺してメロン食む  素岳

 もうゐない母の存在豆御飯  久子

 水茎のゆかし卯の花腐し美し  清次

 山の端に落つる夕日や田植え果つ  節子

 雨上がる山の吊り橋ほととぎす  三郎

 失ひしものは数えず走り梅雨  京子

 夕立や母にもたれし読書の子  文香

 父の日や祖父のあぐらに孫二人  須美子

 マネキンもかひなはずして更衣  素岳

 パフェ食う匙に西日を掬ひつつ  素岳

 青空のどこかに穴のある暑さ  素岳

    俳誌 嵯峨野 十二月号(通巻581)

 

 

 

 

 

 

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第14回青いアトリエ水彩画展終える(その2)

2019年11月25日 10時58分58秒 | 展覧会

       

            牛尾宮拝殿(日吉大社) F50 伯耆惟之

 第14回青いアトリエ水彩画展終える(その1)につづき、残りの作品を拙句と合わせて御覧いただきたますよう掲載いたします。

   真夜の午に神輿の下る神の婚   惟之

   友ヶ島の空しき砲台敗戦忌  

   緑差す木漏れ日の道寂光院

   はち切れて子芋飛び出す八頭

   干し柿はまだ吊るされず馬籠宿

   一門の堰へ流るる夏の雲

   遠き日や赤きラベルの麦焼酎

   次次と鱒吊り上げて歓喜の子

 

  空しき砲台跡(友ヶ島) F50 長井房子

  尼寺へつづく道(寂光院) F8  太田厚子  

  南郷洗堰 F& 伯耆惟之

 収穫(頭芋ほか) F6 長井房枝

  八幡堀の夏(近江八幡) F8  太田厚子

  馬籠宿! F6 大蔵美耶子

  馬籠宿2 F6 大蔵美耶子

  馬籠宿3 F6 大蔵美耶子

  瓶とグラス  F8  伯耆惟之

  卓上  F8 長井房子

  太郎坊さん(東近江) F8  太田厚子

  山村の初夏(新潟) F6 中村忠治

  グラジオラスほか F6 長井房枝

 みさき公園(守山) F8 長井房枝

  歓喜の子(南郷水産センター) A4 伯耆惟之

 

 

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第14回青いアトリエ水彩画展終える(その1)

2019年11月24日 20時15分28秒 | 展覧会

 

      銀秋のせせらぎ(奥入瀬)F6 中村忠治

 第14回青いアトリエ水彩画展は期間中、寒い日が続きましたが、好天に恵まれ、多くの方々のご来場をいただきました。ありがとうございました。メンバー5人が日ごろ描いた作品や県展・湖国展などの 出展作品など31点を出展しました。ここに一部を拙句を含め紹介させていただきます。開催初日に京都の和束町から来場いただきました方のコメントは「習い箏をしたいと思った(高齢90歳)」とあり、メンバー一同感動をいただきました。いつまでも感動をいただけるような絵を描いていきたいと思いました。

  奥入瀬の渓流もみじ美しや  惟之

  昼顔の浜辺に揺れて遠汽笛

  若き日に雪渓登りし白馬かな

  街道を抜けて山辺や菊薫る

  桟橋に猫の行き交ふ島の秋

  粉雪の舞うて山の辺三原色

  すすき照る散歩道なり愛ひろば

  高高とうろこの家や緑差す

  老舗なるの蕎麦屋の近く醤油屋

  無事下りて山に一礼椎の花

  太鼓打つ雛のくちもと一文字

 

 ミシガンの帰港 F6 長井房枝

 白馬三山(長野) F6  大蔵美耶子

 

  友禅菊の里(左京区久多) F8 太田厚子

 

 沖島港(近江八幡) F6  伯耆惟之

  粉雪舞う(長野) F6 中村忠治

  私の散歩道(草津de愛広場) F6 長井房枝

 うろこの家(神戸) F6 大蔵美耶子

 醤油屋(坂本) G6 太田厚子

 新樹光(三上山) F8 伯耆惟之

  深緑のせせらぎ(奥入瀬) F6 中村忠治

  色々な紫陽花 F8 長井房枝

 白山公園の庵 F6 大蔵美耶子

 尼寺につづく道(寂光院) F8 太田厚子

 五人囃子 F6 伯耆惟之

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