球根ベコニア 京都府立植物園観覧温室にて
春の朱鷺雛を抱く佐渡の郷 惟之
復興へ希望のあかり滝ざくら
菜の花のさみどり椀へ澄し汁
風吹けば風と戯る風信子
三椏の花咲く山路日はまた昇る
今日も無き隣家の灯り春愁ふ
球根ベコニア 京都府立植物園観覧温室にて
春の朱鷺雛を抱く佐渡の郷 惟之
復興へ希望のあかり滝ざくら
菜の花のさみどり椀へ澄し汁
風吹けば風と戯る風信子
三椏の花咲く山路日はまた昇る
今日も無き隣家の灯り春愁ふ
山荘の入口
なんと開放的な山荘の入口だ。橙色の瓦のある塀がとても印象的。右側に下ると庭園に出る。左側は緩やかな登り坂になっていてシャガ、満天星、白蓮、馬酔木が見られる。海老根が咲いていたとのことだが、残念ながら見落した。新緑の木々や樹の陰のシルエットが陽の輝る道に投影して初夏のような景となる。
またたける星にスイング花馬酔木 中島秀子
新緑や木の陰描くシルエット 惟之
枝垂れ桜の径
トンネルを過ぎて、シャガの花がいっぱい咲いていた坂道を上り、レストハウスの前にこの枝垂れ桜が待っていた。青天から降るようにーーー。「まだ咲いていてよかったわね」「ほんとにね」
山荘へ会話の弾む花の径 惟之
山荘のテラスからの眺望
加賀正太郎は若き日欧州に遊学し、ウィンザー城を訪れた際に眺めたテムズの流れの記憶をもとに木津、宇治、桂の三川が合流する、ここ大山崎にこの山荘を建てといわれている。現在喫茶室として使用する2階テラスからは当時そのままに壮大な風景を眼下にすることができます。大山崎山荘美術館パンフレットより。
寒晴や淀川蛇行するところ 山口誓子
大山崎山荘の全景
宝寺のぞむテラスや雪柳
山荘へ春の音響くオルゴール
蓮翹と寒緋桜(京都府立植物園) 6F 水彩
黄色と赤と緑と空。こんな原色を楽しく描けた。後日、現場の絵に加筆してしまったがーーー。好天気に恵まれて、満開ではなかったが、大勢桜見物に来られていた。何人かの人が見て行かれたが、日展の関係者という女性に「構図がいいですね」と言われご機嫌となった。オセイジなのにーー。
光の矢まず連翹に突き刺さる 下村洋子
さんしゅうの花・京都府立植物園
朝鮮原産の薬用植物。観賞用に植えられている。早春、葉の前に枝先に黄色の小さな花が玉のように集まって咲く。四弁の花である。牧野富太郎博士が春黄金花と名づけたが、木全体が黄色に見えて明るい。秋には珊瑚のように赤い実をつけるので秋珊瑚ともいう。木の実は強精薬となる。本意:春黄金花の名のように早春の明るい花で、春の気分をひきたてる花である。平井照敏 新歳時記より。
さきがけはいつも孤独のさんしゅう黄 岩岡中正
さんしゅうや赤帽の子ら遊びをり 惟之
観覧温室前の雪柳・京都府立植物園
早春、葉の出る前に、雪のように白い花がびっしりと咲く。小さい花だが、五弁の花で、これが集まり咲く。雪柳の名は、花の色が雪のようであること、葉が柳に似ていることとによる。花のあとに芽がが出て青葉となる。平井照敏 新歳時記より転載。
朝より夕が白し雪柳 五十嵐播水
雪柳ふぶくごとくに今や咳く 石田波郷
連翹と寒緋桜・京都府植物園
連翹の黄の鮮やかな茂みから、力強く一本の樹が斜に伸び、寒緋桜が背景を輝かせている。こんな景色にであい、迷うことなくスケッチする。好天であったが、日陰ゆえに描き終えたころ冷え切ってしまった。
連翹の黄のしたたりや仔牛跳ぶ 田中兼豊
連翹の明るさ余り庭広し 島崎喜久