水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

八月の詩(リラの花)

2020年07月27日 14時46分10秒 | 春の俳句

               神戸ドック F6水彩

      リラの花

  春キャベツ畑に列なし遠伊吹   惟之

  鞍馬山またまた出会ふ蝮草

  花冷やパンデミックなる言葉

  句会なき空へ香りを放つリラ

  おさがりを着てゐる幼リラの花

      誌上句会 兼題「夏野」

  特選

  草花の名に釣られゆく夏野かな  ひさ子

  気ままなる又三郎の風夏野    恵子

  野辺山に憩ひし軍馬夏野原    翠

  ひよつこりと野武士出さうな夏野かな   円町

  少年の夏野の中の秘密基地    捨弘

  秀作

  寝転べば地球の回る夏野かな   富治

  指切りの少女かけ出す夏野かな  みどり

  一本の道おれてゐる夏野かな   勝彦

  合宿の夏野の先は富士裾野    仙命

  大夏野姉は一世を里暮らし    珠子

  岬馬の親子くつろぐ夏野かな   基雲

  夏野来てカウベルの音のすがすがし   篤子

  帰省路の鉄路まぶしき夏野かな  稔

  五月野や鳥の親子の口移し    美樹

  夏野来て花の名を知る一日かな  万智子

  誰がつけし夏野に細き隠れ道   啓子

  靄流れ池塘の浮かぶ夏野かな   喜志子

  牧牛の乳房豊かや大夏野     三枝子

  木道の果て人と会ふ夏野かな   山女魚

  朝風や夏野の先の青き海     京子

  名の知らぬ花を摘み摘みゆく夏野 靖子

  レストランの窓に開ける大夏野  和男

  久方の孫と半日夏野ゆく     保子

  夏野原かきねは今も駆けてをり  研二

  鈴の音の仔馬の列や夏野道    須美子

     やまびこ(六月号の作品から)感銘・共鳴ー私の好きな一句

  取りこはす生家に春の日淡く   優江

  如月の風やひとりを生きてゆく  洋子

  幼子の片言ふえて雛あられ    まり

  喪帰りや乗らふらここひとゆすり  慶子

  豆撒やもしや最後の年男     龍策

  祈願する子らにさきがけ梅ひらく  靖子

  夕東風や明治を今に根津谷中   東音

  春めくや白き煙の登り窯     喜志子

  故郷はほどよきところ無し梅二月  道子

  絹の道遥か来し眼の春の鹿    怜

  父の忌や父の鍬もて耕せり    怜

  野梅咲き山に二の沢三の沢    みどり

  一滴の墨のひろがり寒の明    布美子

  春近し歩道にひびくハイヒール  利里子

  日に透けて松葉しとねに節分草  啓子

  野にあれば野の色映すシャボン玉  隆子

  うぐいすや懐紙に残る薄緑    美幸

  陽をこぼす今日から春の雲となり  龍策

  鳩が飛び雀が飛んで春の空    志津

  病室の窓いっぱいに春の雨    志津

  水の面にさまよふ影やねこ柳   きぬ

  薄氷や夕陽をのせてしばらくを  爽見

  地酒酌み近江に焼し初諸子    素岳

  軽き嘘の一つや二つ蕪汁     隆を

      俳誌 嵯峨野 八月号(通巻第589巻)より

      

  

  

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中山道守山宿ハイキング

2020年07月11日 13時20分20秒 | 低山ハイキング

 

                 慈眼寺(穂柱観音)

  梅雨晴れの半日、仲間8人で中山道守山宿の散策を楽しみました。コースは「中山道守山宿ぶらりマップ」を参照に街道歩きのベテラン Iさんに案内いただきました。慈眼寺では秘仏の帆柱観音と薬師三尊をゆっくり拝見することができ、講話をうかがう幸運に恵まれました。ほたる通りで駅への帰り道にほたる地蔵に巡り会えました。夜ならきっと蛍が飛び交っていたことと思いながらーーー。                              一の橋二の橋ほたるふぶきけり 黒田杏子    

JR守山駅ー勝部神社ー十王寺一里塚ー本像寺ー土橋ー東門院ー本陣跡ー町屋うの屋ー慈眼寺ーほたる地蔵ーJR守山駅

   街道へ鎮守の杜や椎の花    惟之

   息災を祈り茅の輪を二度三度

   七夕の陶絵踏みゐて焔魔堂へ

   死者裁く閻魔大王十王寺(無季)

   一里塚の榎高々梅雨青し

          ひな菊を水辺に挿せば石仏

   今宿のハイビスカスの白きかな

   元総理の生家うの屋や梅雨じめり

   慈眼寺の帆柱観音濃紫陽花

   ほたる地蔵へ流れ の きらら蛉生る

   三蜜をついつい忘れビール酌む  

   鎮守の杜(勝部神社)

  勝部神社本殿に向く茅の輪(勝部町)

       街道へ鱗のきらら鯉幟  

  天の川を挟んで会う牽牛と織姫の陶板絵

  閻魔像が祀られている十王寺へ(焔魔堂町)

小野妹子の子孫、小野篁(おののたかむら)作と伝わる閻魔像が安置されている十王寺堂

   死者裁く十王像  上段左の閻魔王は五十七日を受け持つ

     中山道の 焔魔堂町の交差点 一里塚220m、本像寺630m、東門院860

    今里の一里塚   江戸から約127里   二代目の榎

   日蓮宗の古刹 本像寺

  雛菊と石仏(メンバーの一人が駆け寄った)

  軒下の影が限りなくつづく

   樹下神社

 

  

   樹下神社の常夜灯 天保二年(1831年)建立

   東門院(比叡山東門院守山寺)江戸時代に朝鮮通信使の宿にもなった

   東門院本堂

中山道道標(右中山道 美濃路 左錦織寺 このはまみち)1744年建立

     本陣跡 左は井戸跡 本陣には皇女和宮はじめ数々の歴史上の人物が宿泊

  中山道の由来(天満宮前)

 

  煎茶屋かたかたや 

    町屋うの屋(元内閣総理大臣に就任した宇野宗佑の生家)

  町屋うの屋の中庭へ小休止

  帆柱観音(慈眼寺)の由来       本尊の穂柱観音は、最澄が中国で修行後、帰国途中海難に遭遇、沈没寸前に観音様に導かれ無事帰国した後、折れた帆柱に観音様を刻み安置したと伝えられる          

   慈眼寺入口 

   ほたる地蔵(金森川)

   ほたる通り商店街の電柱にとまる大ほたる 

 

  

 

 

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