水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

10月の詩(狗尾草・猫じゃらし)

2012年10月30日 18時03分18秒 | 秋の俳句

                    狗尾草(えのころぐさ) 草津市木川町にて

 イネ科の一年草で、野原や空地、路地などいたるところに生える。花穂を子犬の尾に擬してこの名がある。「猫じゃらし」ともいうが、この穂で猫をじゃらして興ずるからである。角川春樹編 合本現代俳句歳時記1998年より。

  猫じゃらし子の歓声に揺れやまず   惟之

  山の辺の湖見る畑の木守柿

  ハローインパン屋におばけ並びをり

  シシャモ干し秋の日あびて銀すだれ

  運動会飴喰い競争父子の顔

  月明り海のしじまの舟の宿

  石馬寺の近道こちら赤まんま

  月の夜に白馬で駆ける天使かな(シヤガール展)

  アンパンマン案山子となりて目を見張る

 

 

 

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第7回 青いアトリエ水彩画展

2012年10月26日 14時35分01秒 | 写生会・展覧会

 第7回青いアトリエ展を以下のとおり開催いたします。ご高覧いただきたくご案内申し上げます。

 日時:2012年11月5日(月)~11月9日(金) 10時~16時 火曜のみ15時まで

 会場:NHK大津放送局ふれあいギャラリー

    大津市打出浜3-30 京阪電車石坂線 石場駅下車すぐ 入場無料

 展示:風景、静物の25点

 

 

 

 

 

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奥琵琶湖・菅浦(かくれ里)

2012年10月13日 19時32分48秒 | 写生会・展覧会

 菅浦は、琵琶湖北端のつづら尾崎に位置し、背後を標高400メートルの山々に囲まれた狭隘な扇状地にある集落である。竹生島は目と鼻の間で、湖北のなかでもあまり人の行かない秘境である。この写生は、淳仁天皇が祀られている須賀神社のある船形御陵から見た作品(未完)。白洲正子全集第5巻のかくれ里には須賀神社の言伝えが記されている。神社への参拝は階段の手前で靴をぬがされた。跣(はだし)でお詣りするのがしきたりになっている。村の所々に、蜜柑が実っているが、近江で蜜柑がなるのはここだけだそうである。

  参拝は跣がしきたりかくれ里    惟之

  集落へ向ひて咲きぬ曼珠沙華

  いわし雲空に耀ふ竹生島

  

                  菅浦の集落 8F 水彩

上段:漁港 中段:四足門 下段:竹生島遠景 

 

      

 

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曼珠沙華

2012年10月03日 19時10分46秒 | 秋の俳句

             畔に咲く彼岸花。湖南アルプス中央の山は田上山(559.7m)

  ひがんばな科の多年生草木。地下に鱗茎があって、秋に花輪をのばし、その上に赤い花をいくつか輪状にひらく。花蓋が六弁でそっており、雄しべ、雌しべが突き出している。妖艶である。葉は花が終わったあと、初冬のころに線上に簇状、春に枯れる。有毒植物であるが、いまわしく忌きらう人と美しく見る人がある。植物名は彼岸花。曼珠沙華は法華経から出た言葉で赤いという意味。平井照敏 新歳時記 秋より転載。

 食糧難の戦時下、鱗茎を水に漬け、日に曝して毒気を抜き、粉を食材にしたといわれる。彼岸のころに気がつけば咲いていたが、ここ数年は温暖化のためか、9月末から10月にずれて咲いている。

 空澄めば飛んで来て咲く曼珠沙華  及川 貞

 つきぬけて天上の紺曼珠沙華     山口誓子

 対岸の火として眺む曼珠沙華        能村登四朗

 曼珠沙華どれも腹出し秩父の子    金子兜太

 七十の出来心かな曼珠沙華      大嶺節子 

 

 

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