水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

師走の詩

2010年12月29日 20時52分57秒 | 冬の俳句
                田上山の夜明け 

 紺碧の空で熟れをり吊るし柿  惟之 
 雲上の皆既月食冬至の夜
 クリスマス夜のヨットの湖のツリー  
 マンモスの化石の如き枯木かな
 大鷲や確と捕えぬ外来魚
 かいつぶりひょいと首出す魞の前
北向きて波間に揺らぐ鴨の陣

 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊吹冠雪

2010年12月23日 20時44分30秒 | 風景
                 伊吹冠雪 50F(2006年)

 三島池から見た伊吹山。やはり、伊吹は雪景色が一番である。近江長岡駅に降りたときは雲がかかり山頂が見えず。やがて、少しずつ晴れて御鏡ような二層の雲が山頂にかかりはじめ、そして、次の瞬間に雄々しく雪煙を噴き上げる伊吹が眼前にあらわれた。感動の瞬間である。

御鏡の如き雲抱く伊吹かな  惟之
ゴツゴツと岩肌見せる伊吹山
蒼天へ雪噴き上げる伊吹かな
山裾も雪かぶりをり伊吹かな

をりをりに伊吹を見てや冬籠 芭蕉
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第80回響高槻句会

2010年12月15日 18時18分57秒 | 句会・吟行
柴漬けの樽が並んだ三千院参道(京都・大原)

冬至まじかな寒い午後、高槻市民交流会館の5階和室で定例の句会が開かれました。兼題は枯木、蒲団。今日の最高点「冬ぬくし」。季語がピタリの暖かみのある一句、同窓会を謳われ、3人の特選が入りました。お休みの捨弘さんおめでとうございました。次点は敬子さんの御嶽さん近くの開田高原で詠まれた「星の数」。ドラクロアの絵のような写生句には脱帽しました。九絵(クエ)、嫁入り蒲団、種苗社の句など秀句が沢山ありました。「獣の社交場」は童話の世界の句、こんな楽しい句を見逃したのはーーー。来年もどうぞよい句会が続きますことを祈ります。

12点句 冬ぬくし60年の友ありて 捨弘
 8点句 冬木立透して探す星の数 敬子
 5点句 年忘れ九絵喰らわんか喰らわんか よう子
     手袋をはめた孫の手つなぎ行ゆく 敬子
     打ち直す嫁入り蒲団ほどきをり 照子
     線描きのごとき枯木や通学路 心太
 3点句 種苗社のカタログ楽し冬ごもり 照子
 2点句 春日路のシャカシャカ話落葉かな ひろよし
     走り来て猫もぐりおり初炬燵 洋子
     木枯しに自転車ドミノ倒しかな 照子
     平成の何事もなき開戦日 ひろき
     顔見世や世を騒がせし役者いて 久子
     赤蕪を漬けて私も郷の人 照子
     枯木立孤高輪と描く鳶かな 惟之
 1点句 一枝の冬の紅葉を訪ねけり ひろき
     騒がしい鳥訪れて師走来る 久子
     熊除けの鈴響かせて明智越え 惟之
     深海や寄り添う鱶の息遣い 惟之
     十二月八日という日忘れまじ ひろよし
     荒海や岩より生れし波の花 洋子
     柴漬の味深まりて冬至くる 惟之
     ウイルスと闘い終えて蒲団干す 久子     
     枯木立日差し奥まで招き入れ 洋子
 お気に入り 枯木山夜は獣の社交場 よう子

     
      
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

錦秋の女神湖

2010年12月13日 13時28分10秒 | 写生会・展覧会
                    錦秋の女神湖 6F 大蔵美耶子

     白樺の湖に傾く黄葉かな  惟之
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪の彦根城

2010年12月13日 12時46分37秒 | 写生会・展覧会
                      雪の彦根城 6F 川瀬和男

   表橋桜冬芽に雪つもる  惟之
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

表門の春(彦根城)

2010年12月06日 17時10分13秒 | 写生会・展覧会
                 表門の春(彦根城)8F 伯耆惟之 

 この絵は、今年4月15日快晴の桜日和の彦根城での作品。行き交う花見客で混雑し、カンバスの後は大勢の人だかり。なかなか集中できないが、何とか汗だくで描く。隣の仲間は黙々と描いていた。
 城の風景には「花と雪が一番」だと思っているひとりであるが、今回の絵画展で偶然にも花と雪の彦根城の作品が展示された。

鉄砲の音響けり春の城  惟之

満開や堀に花弁まだ落ちず

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梓川の渓流

2010年12月06日 15時30分28秒 | 写生会・展覧会
              梓川 6F 中村忠治

 作者の今回の作品4点は、いずれも木々の緑と美しい渓流をテーマにしている。この「梓川」は前景と背景に林立する白樺と木々の新緑、そしてそれらを渓流に映した見事な構成で描かれている。現在、この碧を限りなく極めたいとのことで緑系統の絵の具をダースレベルでお持ちのようである。

 白樺や碧(みどり)極める息づかい  惟之



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宇治の酒蔵

2010年12月05日 19時10分11秒 | 写生会・展覧会
                    宇治の酒蔵 6F 大蔵美耶子

伏見の酒蔵である。よく描かれる場所であるが、この絵のようにセピア色をベースにした作品はあまり見ない。緑の柳も十国舟が行き交う堀(運河)の流れもみんなセピア色である。唯一煙突に少し赤みをつけて成功している作品である。NHKテレビで放映されたときこの煙突がアップされてより印象的である。

酒蔵も柳も堀もセピアかな  惟之
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

円熟

2010年12月05日 18時19分44秒 | 句会・吟行
                      円熟 10F 長井房枝

青いアトリエ展作品25点の中の唯一の人物画である。実際の写生ではモデルはパイプを持っていなく構図を考慮して創作された。また、白ひげであったが、黒ひげで若くしたとのこと。また、風車村の写生会で風車を描きに行ったが、なんと見事なポプラに魅せられ「威風堂々」と画面の間中にポプラの大木を描く。こんな風に自由自在の作者である。

冬帽やパイプもつ手の独りごと  惟之





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静寂(マキノ)

2010年12月04日 14時56分26秒 | 写生会・展覧会
静寂(マキノ)F6 川瀬和男

マキノの湖岸ので蜆とりをしている静寂そのももの風景。逆光のシルエットが印象的である。県展のに日本画で入選されたTさんの意見では、これは傑作とのこと。しかし、影の黒が強すぎとの厳しいコメントをいただく。来客の方、みなさんこれがいいと好評でした。最後に来られたご婦人は瀬田川の近くの方で、こんな絵を飾りたいといわれていました。

蜆舟寂しきまでに二人かな  惟之


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする