柴漬けの樽が並んだ三千院参道(京都・大原)
冬至まじかな寒い午後、高槻市民交流会館の5階和室で定例の句会が開かれました。兼題は枯木、蒲団。今日の最高点「冬ぬくし」。季語がピタリの暖かみのある一句、同窓会を謳われ、3人の特選が入りました。お休みの捨弘さんおめでとうございました。次点は敬子さんの御嶽さん近くの開田高原で詠まれた「星の数」。ドラクロアの絵のような写生句には脱帽しました。九絵(クエ)、嫁入り蒲団、種苗社の句など秀句が沢山ありました。「獣の社交場」は童話の世界の句、こんな楽しい句を見逃したのはーーー。来年もどうぞよい句会が続きますことを祈ります。
12点句 冬ぬくし60年の友ありて 捨弘
8点句 冬木立透して探す星の数 敬子
5点句 年忘れ九絵喰らわんか喰らわんか よう子
手袋をはめた孫の手つなぎ行ゆく 敬子
打ち直す嫁入り蒲団ほどきをり 照子
線描きのごとき枯木や通学路 心太
3点句 種苗社のカタログ楽し冬ごもり 照子
2点句 春日路のシャカシャカ話落葉かな ひろよし
走り来て猫もぐりおり初炬燵 洋子
木枯しに自転車ドミノ倒しかな 照子
平成の何事もなき開戦日 ひろき
顔見世や世を騒がせし役者いて 久子
赤蕪を漬けて私も郷の人 照子
枯木立孤高輪と描く鳶かな 惟之
1点句 一枝の冬の紅葉を訪ねけり ひろき
騒がしい鳥訪れて師走来る 久子
熊除けの鈴響かせて明智越え 惟之
深海や寄り添う鱶の息遣い 惟之
十二月八日という日忘れまじ ひろよし
荒海や岩より生れし波の花 洋子
柴漬の味深まりて冬至くる 惟之
ウイルスと闘い終えて蒲団干す 久子
枯木立日差し奥まで招き入れ 洋子
お気に入り 枯木山夜は獣の社交場 よう子