湖岸の春 守山市
山頂へ馬の背越ゆる草の絮 惟之
朝の日に翅すくごとく秋の蝶
耳鳴りのごとくに響きちちろ鳴く
秋日背に老爺床屋の出前受く
吊皮の無き一両車紅葉映ゆ
能舞台朽ちて枯葉の舞ふばかり 洋子
枯葉散る土塀にのこる日の温み 美枝
枯葉道有名人が消えてゆく 幸子
歳重ね癌の告知や枯葉舞ふ アイ子
散り急ぐ枯葉箒をもて遊び 初枝
老いてなお艶あざやかに枯葉舞う 秀子
方丈の庵の跡や枯葉散る 惟之
俳誌 嵯峨野 二月号(通巻第523号)より
湖岸の春 守山市
山頂へ馬の背越ゆる草の絮 惟之
朝の日に翅すくごとく秋の蝶
耳鳴りのごとくに響きちちろ鳴く
秋日背に老爺床屋の出前受く
吊皮の無き一両車紅葉映ゆ
能舞台朽ちて枯葉の舞ふばかり 洋子
枯葉散る土塀にのこる日の温み 美枝
枯葉道有名人が消えてゆく 幸子
歳重ね癌の告知や枯葉舞ふ アイ子
散り急ぐ枯葉箒をもて遊び 初枝
老いてなお艶あざやかに枯葉舞う 秀子
方丈の庵の跡や枯葉散る 惟之
俳誌 嵯峨野 二月号(通巻第523号)より
初詣でにぎわう清水寺
清水の桜冬芽のほの朱き 惟之
初雪の雫滴る寺詣
未来の字「楽」が選ばれ年迎ふ
初雪の雫に濡れて二寧坂
注連飾り軒が気になる石部みち
鈴の緒は高く吊られて初詣
裏店の軒にゐ並ぶ冬簾
餅花や祇園の路地を行く子犬
朝日さす四条大橋柳散る
朝日をうけてはいパチリ 清水寺の舞台
選ばれて未来の漢字
二寧坂の風景1
二寧坂風景2
二寧坂風景3
石部小路からねねの路へ
軒に垂れる初雪 石部小路
雪しずくの滴る八坂神社の楼門
初みくじは大吉 八坂神社拝殿
初詣で賑う八坂神社本殿 混雑防止のため鈴の緒はく
四条通りにつながつ筋道 1
四条通りにつながる筋道 2
のし袋の老舗 美人画の羽子板も並ぶ(四条通り)
四条大橋にはユリカモメが飛び交う
大津港マリーナ風景
マリーナ付きつ離れつ番かも 惟之
行儀よく一列が好き百合鴎
雲垂るる水上消防出初式
比叡見ゆ瞬の青空冬の湖
鈍色の湖に鳰の尾浮き沈み
鈍色の空と湖鳰の声
出航まえのビアンカを背景に一列に並ぶユリカモメ
水上消防署の出初式の準備風景
湖岸風景Ⅰ 背景は比叡山の山裾 湖面には鴨が浮き沈み
湖岸風景Ⅱ 大津プリンスホテル びわ湖ホールを望む
夕暮の瀬田川の空を行く雁
元旦、2日と降った雪の夕暮を散策していますと瀬田川上流から雁渡る風景に運よく遭遇しました。思わずカメラを空にむける。それもかずかな間に2回出会う。雁は秋と春に旅をするので「二季鳥」ともいわれる。雁かり、かりがね、雁がん、初雁、雁渡る、雁来る、雁の列、雁の棹などは秋のい季語。
雁の数渡りて空に水尾もなし 森 澄雄
雁わたる男の帯のこまむすび 磯貝碧蹄館
俳誌嵯峨野一月号の表紙絵 益田富治
パーカッション響く駅舎の秋の午后 惟之
秋晴れや駅階段の音楽会
老松の空へ蔓巻 山葡萄
愛宕山京を見下す花芒
天しメタセコイヤの並木道
雨風に耐えて見張りの案山子かな 初枝
我にきて遊べや雀捨案山子 洋子
案山子道でんと構へし金太郎 アイ子
役終えて力ぬけたる案山子かな 美枝
ファッションを着こなす案山子後向き 秀子
案山子たち仕事終へてもなほ元気 幸子
いけめんの案山子に逢へば足軽し 晴子
目を見張るアンパンマンの捨案山子 惟之
俳誌嵯峨野一月号(通巻522号)より転載
早朝の初詣風景(建部大社)
雪の舞う夜明けは一変して雲一つ無き青空。近江一の宮の建部大社に初詣してきました。
初御空 予想外れの 鳶の舞 惟之
獅子頭 肩車され 初神楽
子等発ちて 皆それぞれの 初御空
路地裏の 駒を弾きぬ 初日かな
妻の顔 初日に照りて 黄金かな