水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

滋賀俳壇5句

2008年07月29日 12時46分09秒 | 夏の俳句
滋賀俳壇(選者 石川多歌司)

麦秋をかきわけてゆく路線バス  (長浜)勝木岩松)
三井寺の鐘の音湿(ねしめ)り梅雨入りかな  (大津)鵜飼紘司
雲垂れて湖は静かに梅雨に入る  (大津)伯耆惟之
柿若葉少しずれてる鬼瓦     (長浜)川村麗子
夏草や潜む雷魚の動かざる    (大津)大槻幸恵
             
 2008年7月29日(火)朝日新聞より選句

 
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モアナ・サーフライダー・ウエスティン・リゾート

2008年07月27日 15時41分47秒 | 風景
モアナ・サーフライダー・ウェスティン・リゾート ( F6水彩画・パステル)
2365 KALAKAUA AVENUE,HONOLULU,HAWAII 96815 USA

 世界に名だたるリゾート地のワイキキの最古のホテル。1901年、緑豊かなワイキキに忽然と姿を現したのがこのモアナ・ホテル(現モアナ・サーフライダー・ウェスティン・リゾート )。オープン当時は、そのモダンな造りから”ワイキキのファーストレディ”と呼ばれたそうだ。その頃の写真では誰一人居ないこの通りに電車が走っていた。
 この通りで出会う人は、パンツ姿の裸のひとが多い。日暮れには少し肌寒く感じるが、皮膚の温度感覚がどうも違うらしい。
 ロビーの深い椅子に掛けて、ワイキキの波の景色を早朝から、夜更けまでいつも誰かが眺めている。刻がゆっくり流れている。
 夕日の沈む頃に浜に下りてスッケチ。サーフボードをかかえながら沖をながめてる二人。行く人ゆく人、夕日を眺めて浜を歩いている。やがてすみれ色にかわる。ダイヤモンドヘッドの灯かりがチラホラ。空には白い月が輝いていた。
(2008.5.5および5.7のブログ参照)

 

「サーファのメッカのようなホテル名」 惟之
「波乗りを眺めて刻のゆっくりと」
「浜くれて菫一色空は月」
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母校は葛城小学校

2008年07月24日 20時20分45秒 | 春の俳句
                  唐橋遠望(随筆と無関係)
特別寄稿
 母校は葛城小学校
 (ある日の出来事)

       藤田幸寿

「響」五月号の主宰作品十句の中に、次の句が載っていた。「さくら咲く母校は葛城小学校」。この句を読んで、ふと、ある出来事を思い出した。
 私は、葛城小学校で中嶋秀子さんの五年、六年の担任であった。あの日から六十年ほどの月日が流れた。
 夏休みも、間近に迫ったある暑い日の五時間目は、図画の時間で画題は「中川周辺の風景」になっていた。私は急用ができて、クラスの子供たちに「先生は少し遅れてゆくので、写生を始めいてください。決して川に入ってはいけません」とダメを押しして、子供たちを送り出した。中川の土手は、学校からほんの四、五分のところである。職員室での仕事が思いの外手間取って、私は慌てて土手に駆け上がった。数人の女の子が私を見ると、「先生、○ちゃんと△ちゃんは、川で泳いだよ」と注進におよんだ。見ると二人の子はすでに着衣して写生をしている。ほんのチョット川に入ったらしい。中川は人造の方水路で水深が深い。この川での遊泳は厳しく禁止しておかないと、命にかかわる事故の恐れがある。写生を終えて、戦災跡のプレハブ教室に戻った。
 教室に入るなり「○君と△君は、先生の注意を守りませんでした。先生の言いつけを守らない子は教えられません。よその学校へ行ってもらいます。」私は自身の不注意を後ろめたく思いながらも、二人の学籍簿(指導要録)を持ってきて、「さあ、これを持ってよその学校へ行きなさい」と言った。男の子は深くうなだれて、教室は氷のように冷たく静まりかえった。
 ややあって、中嶋さんがすっと立ち上がった。「先生、二人はもうしないと思います。許してやってください」。仲良しの正子さん(後に皮膚科医)も立ち上がった。「ここが肝心だ」簡単に許しては、先々子どもたちの命にかかわる水の事故が起こるかも知れない。私は強い調子で「ダメです」ときっぱり言った。教室は重苦しい沈黙に包まれた。と中嶋さんが再び立ち上がった。「二人があんまりかわいそうです。私も一緒に転校させてください」、つづいて「正子さんが、「私も」と言った。
 ことは思わざる展開となった。教室中が一瞬大きくどよめいた。この辺りが潮時か、私はわざとしぶしぶ二人を許すことにした。もう、中川で泳ぐことはあるまいと確信しながら。

句誌「響」2008年7月号 N0.264より転載


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麦わら帽子と檸檬

2008年07月23日 18時01分23秒 | 子たちの作品
麦わら帽子と檸檬 ゆかの中学1年生の作品(1992年)

夏休みの宿題。芝生の庭にバスタオルを拡げて、檸檬とビー玉を置いて、暑い日差しの中で描いた水彩画。きれいな絵と思う。しかし、先生の評価はB。がっかりだったとか。

「麦わら帽その影確かと描かれし」  惟之

毎日暑い日が続きます。外出には帽子と水分が欠かせないですね。

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趣味の画家:大津展

2008年07月21日 19時25分24秒 | 句会・吟行
           たけだひさよし画
 
会期 平成20年7月16日~21日
会場 大津市歴史博物館
主催 趣味の画家協会

第1回の趣味の画家:大津展が開催され、本日盛会裡におわりました。58点の
力作が出展され、湖水会の相根満誼(雪の日の午後・水彩F15)、万木金造さん(グロリオーザ・油絵F8)のお二人が見事にそれぞれ協会賞、風の門賞を受賞されました。おめでとうございました。
 
 
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医学切手

2008年07月21日 18時39分44秒 | リンクご案内

第11回世界ろう者会議記念切手1981
(医学切手のホームページ「日本の医学切手」より)

手を繋ぐその手は地球を包みけり  惟之

医学切手のホームページ
http://www.igaku.sakura.ne.jp/index2.htm

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7月の俳句

2008年07月20日 18時28分25秒 | 夏の俳句
  パラソルと釣人の影が映る睡蓮池(大津市瀬田南大萱、市場口)

給油所に車押寄せ六月尽
デパ地下のカレーの匂い夏野菜
店先の桶の泥鰌や赤き鬚
汗拭きてタンゴステップ銀の沓
釣人の影色濃くて睡蓮花
乳搾る牛舎に巨大扇風機  
わが丈を越す夏草に山路(みち)迷う
力ありて命漲る金亀子
炎天やメロン街道幟立つ
帰り道われにつき来る蝉の声
キラキラと白帆の湖や土用入り
山桃の葉陰薄紅見え隠れ
山桃の紅き実落ちて香を散らす
山桃酒ワイングラスに試飲かな
渓流の岩一畳に昼寝かな
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第51回響高槻句会

2008年07月17日 20時13分49秒 | 句会・吟行
日時:平成20年7月17日(木)13:30~17:30
場所:高槻市統合市民交流センター 遊の工房

今日は全員参加10名の句会。いつものとおり楽しい雰囲気の中、選句は以下のとおりでした。なお、当日の席題は「団扇」。

4点句 美しき囮の世界蜘蛛の糸   敬子
3点句 鱧料理骨切る音も馳走かな  久子
    古うちわ親しみて風新しく  照子
2点句 球場に球児躍動梅雨明くる  捨弘
    夏至の酒この半年を折り返す 哲雄
    大和路やわが身驟雨の打つままに 捨弘 
    ががんぼや七十五才の仕切り線  心太
    初蝉の空気震わす昼下がり  よう子
    子育ての終わりし夫婦金魚買う  哲雄
    簾越し談笑漏れて町屋かな    ひろよし
    乳搾る牛舎に巨大扇風機   惟之
    過ぎし日の染み広がりし古団扇  洋子
    おさな児の眼むりを誘う古団扇  照子
    団扇持つ次の一手の勝負かな   惟之  
 
お気に入りの一句
    鐘楼に釣鐘無くて草茂る     よう子

   
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祇園祭・山鉾巡行

2008年07月17日 20時03分07秒 | 夏の俳句
 京都の夏を彩る祇園祭は17日のハイライトの山鉾巡行を迎え、32基の山や鉾が「コンコンチキチン」の祇園囃子とともに京都市の中心部の約3Kmの道のりを進んだ。今年は初めて山や鉾の重さが測定され長刀鉾は11.1トンだった。果たして一番重厚な船鉾は何トンだったかな。

大車輪ぎくりととまり鉾とまる    山口波津女
東山回して鉾を回しけり       後藤比奈夫

山鉾の音頭取る人命懸け       伯耆惟之
長刀の鉾頭ゆれて夏の雲
船鉾の辻の回しや大歓声
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祇園祭・宵山

2008年07月16日 20時12分29秒 | 夏の俳句
京都・祇園祭のハイライト、17日の山鉾巡行を前に四条烏丸周辺のホコ天で賑わう宵山の夕。各山鉾のちょうちんは、今年から白熱球より消費電力の少ない電球型蛍光灯が採用され、「エコのあかり」が豪華な絢爛品を照らした。

ゆくもまたかえるも祇園囃子の中   橋本多佳子
コンチキチン祇園祭のエコあかり  伯耆惟之
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