goo blog サービス終了のお知らせ 

水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

八月の詩(柏原宿)

2021年07月31日 16時46分30秒 | 街道巡り

           赤いドック(姫路市家島)8号 水彩

     柏原宿

 街道に野ざらしの句碑いぬふぐり  惟之

 境内は拝観休止紅枝垂

 宝冠を被る観音花明り

 艾屋の読めぬ一文字さしも草

 中山道に火の見櫓や雀の子

    誌上句会 兼題「蝸牛」

 特選

 でで虫やひとりに遠き遊歩道  みどり

 悲しみは生きていること蝸牛  正和

 ででむしや空ゆく宇宙飛行船  洋子

 かにかくにふたりの余生かたつむり  惟之

 手も足も出さぬが宜し蝸牛  啓子

 秀作

 立ち止まり考え込んでかたつむり  里子

 生れ出て緑を住処かたつもり  清次

 蝸牛降りみ降らさず日暮るる  佳子

 花に未だ間のある四葩蝸牛  稔

 大観音の裳裾の襞へ蝸牛  恵子

 幼子の一歩角出すかたつむり  洋子

 身も角も伸ばして雨の蝸牛  三枝子

 わらべ歌ふと湧く雨の蝸牛  和男

 外出は通院のみや蝸牛  靖子

 木漏れ日にまいまいの渦色めきし  鈴子

    やまびこ(六月の作品から)感動・共鳴ーー私の好きな一句

 すみれ草庭一面に咲かせたし  志津 

 五能線の鉄路を越ゆる波の花  勝彦

 海光をすべる白帆や春近し  勝彦

 再びの潮騒の浜春隣  久子

 折り紙の蝉を飾りて患者待つ  博女

 ヒヤシンス夫を残して死ねません  志津

 立春や土の匂ひの野菜籠  優江

 冴返る学習塾の窓あかり  梅子

 笹鳴や瞼の裏に無二の友  久子

 今は春ダム湖の底にある故郷  篤子

 図書館の閉館チャイム日脚伸ぶ  邦弘

 初蝶と指さすうちに見失ふ  葵堂

    俳誌 嵯峨野 八月号(通巻 第601号)より

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中山道愛知川宿

2021年06月12日 18時57分01秒 | 街道巡り

            中山道愛知川宿街路灯

 中山道愛知川宿の街道歩きをを仲間と楽しみました。中山道は江戸幕府が直々に管理した主要街道のひとつ。愛荘町を通る中山道65番目の宿場町「愛知川宿」は、交通の要要衝地であり、豊かな清水に恵まれたことから江戸期より、ものつくり・職人文化が発展し、今も息づいています(一部、愛荘町商工観光課発行の資料より)

 街道歩きは守山宿、草津宿、水口宿、木之本宿、今庄宿、柏原宿に次いで7度目となりました。仲間は65歳から85歳を超える後期高齢者12名、無理のない4Kmから5Kmのコースを漫歩しています。

 今回の愛知川宿は創立150年の酒造から始まり、将門の血で染まったといわれのある不飲川橋(のまずかわばし)までのコース。青空の梅雨晴間の一日をゆっくり楽しみました。

JR石山駅8:43発ーJR能登川駅9:20着ーバス9:30発ー矢守9:47着ー愛知酒造ー豊満神社ーびんてまり館ー近江上布伝統産業館ー中山道愛知川宿商店街ーしろ平老舗ー愛知川ふれあい本陣(昼食)ー宝満寺ー不飲川橋14:40発ーJR能登川駅ーJR石山駅

   夏空へ高き煙突老舗蔵   惟之

   吟醸の試飲過ぎゆく夏の喉

   京の護符貼られし蔵や青田原

   片影に立ちて微笑む媼かな

   鈴鹿へと青田ひろがる神の杜 

   夏蔭や豊満神社の四脚門

   夏の日を浴びて美脚の美人の木

   姫街道お菓子となりて青田道

   愛知川はむかし惠智川無賃橋(無季)

   血染めなる不飲川橋夏寒し

   花栗のかおる車窓になごみけり

   支え合い共に歩むや青田風    

 JR能登川駅よりバス。電柱には宿場と水車の町のイメージ。

 矢守のバス停を下り、煙突の見える愛知酒蔵へ。新酒鑑評会の幟がはためく。

愛知酒造の煙突

愛知酒造母屋

 小さな杉玉と富鶴の看板を潜り、愛知酒造へ

 早速の試飲会で純米大吟醸をいただきました。甘味、うまみ、とろみは創業150年の味 

 令和3年5月受賞の賞状

 酒蔵の前には松尾大社と北野天満宮のの御札

愛知酒造室内

豊満寺へぶらぶら

酒造見学のあと通りでお挨拶いただいた媼

鈴鹿山系へつづく青田

 豊滿神社へつづく青田

 豊満神社の四脚門

豊満神社境内

 豊満神社拝殿1

 豊満神社拝殿2

 御祭神は大国主命、仲哀天皇、神攻皇后、応神天皇。御利益は勝運、縁結び、美人祈願

美人の木の案内と拝殿左に置かれたハート石

ハート石

樹齢300年のムクの「美人の木」。美しい立姿は女性の美脚のよう。木肌に触れると美肌になる御利益あり。

豊満神社境内の大木

伝統産業会館

近江上布伝統会館の展示風景

近江の麻織物であるの近江上布のレクチャーを受講。滋賀県の伝統工芸品に指定されている。

お出迎え風景(びんてまり館)

びんてまり

びんてまりで囲碁を打つ

びんてまりの雛人形

中山道愛知川宿商店街入口

中山道愛知川宿商店街。街燈の上部は昔の街道風景を示して面白い。

宝滿寺へ290m。街燈上部の影が映っている。

石づくりの地蔵尊が並ぶ。前掛けもいろいろ。

和菓子屋老舗 しろ平

中山道4百年記念菓の姫街道。びんてまりの菓子も一緒に手土産に

御幸町の案内と明治天皇御聖

愛知川ふれあい本陣(奥)となごみ・カフェ(右)。 カフェで昼食

宝満寺の石灯

親鸞上人と宝満寺

歌川広重の浮世絵/木曽海道六十九次之内「恵智川」。「はし銭いらず」とあり。愛知川は人取川ともいわれたことから、天保2年(1831)、4人の有志が私財を投げ打って無賃橋を完成させました。中山道愛知川宿交流会館にて展示(愛荘町商工観光課資料より)。

びんてまり(中山道愛知川宿交流会館)

中山道愛知川宿交流会館を後に

不飲川橋(不飲池)平将門の首を洗ったと伝わる池。不飲(のまず)とは、その血で水が飲めなくなったことによる。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中山道柏原宿

2021年04月06日 18時54分25秒 | 街道巡り

              清瀧寺徳源院の枝垂れ桜

中山道67番目のうち江戸から60番目の宿場、柏原宿の散策を今宿に続き行ってきました。散策仲間は10人。4月3日(土)、桜満開の散策はとても幸運でした。清滝山山麓の徳源院の枝垂れ桜は見事でしたが、石堂寺前、水面の花びら一面も素晴らしいひと時でした。みんなで頂いたやいとうどんもとても美味しかった。清滝山、霊仙山は以前に登り、懐かしさもあり感慨深い街道散策でした。計画いただいたIKEDA様ありがとうございました。

散策コース JR柏原ー芭蕉句碑ー石堂寺出会いー古木・柏槇ー清龍寺徳源院ー五輪塔・観音ー石堂寺ー石堂寺出会いー火の見櫓ーやくし道道標ー日吉神社ー柏原宿歴史館ー伊吹堂亀屋左京商店ー本陣跡ーJR柏原駅ー寝物語の里ーJR柏原駅

     乗換はわずか五分や春の駅  惟之

     せせらぎて花のトンネル遠伊吹

     遠伊吹土手に群れゐる蕗のとう

     右伊吹左霊仙花吹雪

     名木の伊吹の巨木いぬふぐり

     赤いポピー青いムスカリ辻に鐘楼

     桃源の清瀧の里花吹雪

     拝観止めの京極家の墓所桜散る

     京極の菩提弔ふ火の祭

     宝冠を被る観音花明り

     累累と五輪の塔や花の山

     高高と火の見櫓や蕗の薹

     春の昼やいとうどんを喰ぶ十人

     艾屋の読めぬ一字やさしも草

     中山道日陰て読めぬ蝋燭屋

     街道を行き交ふ電車水仙花

     赤白の花に見入るや垣根越し

     春陽照る寝物語の大石碑   

      

  JR米原駅乗り換え 10:00発

 JR柏原駅前

 観光案内図の前

 約2Km先の清瀧寺徳減院を目指し、一行10名は街道の裏道を行く

 遠山は以前に登った霊仙岳。

 花のトンネルの下に居るのは?

 毎年8月15日に行われる京塚家代々の菩提を弔う火祭り、大松明は直径約1m、長さ約10m。

 石堂寺への分岐道。 「蛍をとらないでください」の立札あり。

 「ここは清滝です」の道標に「ようこそ」の歓迎の気持ちが満ちている。

 徳源院への道を整然と行く

 

 徳源院の案内を見て期待を膨らます

 清瀧山を見上げてゆっくり歩む

 ネギ坊主と軒下の吊るし玉葱の傍をゆく😊

 滋賀県指定自然記念物の案内。名称 山東町清瀧のイブキ(柏槇びゃくしん) 幹周4.9 m  樹高10m 樹齢(推定700年) 京極氏が伊吹山から一株の苗木を投げ、その飛んだところを墳墓にしようとしたのが、当地まで飛んで来て、根づき、以後、ここを氏の本拠とした由緒あるのので、また、イブキとしては県内最大級の巨木である。

 伊吹の花?

 赤いポピーとムスカリに降る花びらの道

 徳源院の本堂前の枝垂れ。あいにくにコロナ禍で入場休止

 偶然に門前まではOKとなりて、パチリ

 こんな桜は生涯に、まず見ることはないだろうとパチリ

 花絨毯の清瀧神社の鳥居

 清瀧神社の境内

 花の路を一路、石堂寺へ

 畑には、チュウリップ

nう

 いぬふぐり

 石堂寺の宝冠の観音立像と五輪塔。子らが小山に登り降りして遊んでいた。

 五輪塔が累々と並んでいた(石堂寺)

 石堂寺正面に皆が待っていた

 石堂寺前

 水面に溢れた花びら

 街道沿いの畑の蕗の葉

 見つけた蕗の薹

 江戸時代の柏原宿を見守りつづけた火の見櫓(やぐら)

 柏原宿歴史館まで300mの標識

 やくし道の標識

 日吉神社

 国の重要文化財の柏原宿歴史館、建物は三層の豪壮な屋根組み

 やいとうどんの暖簾をくぐる

 長い廊下のガラス戸、波打つガラス戸に当時の姿を感じ、日差しも柔らかい

 

 みんなで、頂いた「やいとうどん」。半切りゆで卵の上にもぐさに見立てたおぼろ昆布とやいと火の紅ショウガ

 伊吹堂亀屋左京商店 

 高札札場(札の辻)跡

 柏原宿本陣跡 

 柏原宿本陣跡

 蝋燭屋

 歴史街道 中山道の石碑(←柏原宿・江戸期大和郡山領 →長久寺・寝物語の里)

 右下の句碑 野ざらし芭蕉道 「年暮ぬ笠きて草鞋はきながら」 はせを

 細い溝を境に岐阜県と滋賀県

 寝物語の里の石碑 近江と美濃の国境の小さな溝を隔てて並ぶ二つの旅籠に泊まった旅人が、壁越しに寝ながら話をしたという伝説からつけられた(中山道柏原宿散策マップより)

 垣根越しに赤白の桜の植木を見つけ思わずパチリ

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする