昨日は午前中に理髪店に行く。長年行きつけのところであり、ほとんど注文もつけずに、店主にお任せ状態が続いている。たとえば、「眉毛の下に剃刀はあてますか?」と毎回聞かれる。昨日は「どうでも良いから簡単なほうにして!」と言ったら、何故か剃刀を入れた。その前段があって、頭髪の長さについて前回行った時に「頭の真ん中には、ほとんど毛が無いのに、時間が経つと横とか後の毛が伸びてうさんくさくなるだよね」と愚痴ったら「先生、思い切って全体的に短くしたほうが目立たないんですよ(禿が)」と言うので、「じゃあ短くして!」となった。しかし、結果的にはたしかに短くなったが、さほど気になるような短髪ではなかった。「これくらいならば、まあいいか!」と思っていた。そして、昨日「すそにバリカンを入れますから!」で始まった散髪が、気がついてみるとまるで丸坊主に近い頭になっていた。そして、午後、病院へ行き妻が頭を見て「どうしたの?短すぎて変だよ!」と来たが、時すでに遅し。しばらくは、いたって夏向きの頭で通すしかない(あえて写真はアップしない)。
そして、今日、9時40分過ぎに家を出て、アイリスの練習に行くはずが、気がつくと妻が入院している病院へ向かっていた。途中で方向転換をして何とか遅刻はせずに済んだが、習性とは恐ろしいもので、数ヶ月に及ぶ病院通いの行動が無意識のうちに現れてしまった。そして練習の冒頭、仕方無しに帽子をとり、坊主頭になった顛末を話して、みなに笑われてから練習に入った。前半は、寺嶋陸也作曲の「風になりたい」を歌った。この曲は2008年1月12日、藤女子大学合唱団第32回定期演奏会で一度指揮をしていた(ピアノ 千葉皓司)。今回、久し振りにやってみると、あらためて良い曲であることを感じつつ、本番指揮者(横山琢哉)が「こんなに見事に歌えていると、私がやることは無い!」と言わせたいね、と団員と話しながら楽しく練習している。後半は、信長貴富作曲の「風の季節・花の季節」である。これは、コールアイリスが2008年10月4日に「創立50周年記念演奏会」のために委嘱、初演した曲である(ピアノ 石崎めぐみ)。私は、その時には全曲聞いているが、自分が指揮をするのは初めてであり、手探り状態で練習を始めたところである。岸田衿子の詩による全5曲は誠に美しく、奥深い佳曲である。来年の「60周年記念演奏会」では、初演指揮者である横山義子が、再び指揮台に立てることを念じつつ、心をこめた練習を重ねたいと思っている。たとえ、練習指揮者とは言え、素晴しい曲と出会えたことが嬉しい!