林光さんの「日本抒情歌曲集」

最近、いずれ混声合唱団「樹」が歌うであろう日本の歌を探して楽譜を入手した。その中に、林光編曲の「日本抒情歌曲集１．２．３」があり、そのCDもあることが分かり、早速取り寄せた。なんと東京混声合唱団演奏会のライブ録音であり、林光さんのトークまで入っているものであった。

林光　指揮・ピアノ・編曲による　日本抒情歌曲集（全曲）

ジャケットに記載されている　林光（ライナーノートより）を紹介しておく。『「日本抒情歌曲集」は、共に３０代だった岩城宏之との、忘れられないしごとの一つ。そのもとには、ふたりがこのクニの作曲の先達たちの不朽のメロデイーに寄せる畏敬の念がある。もともと、岩城が振り、林が弾くというコンセプトではじまった曲集にもかかわらず、林が本番でどうしても間違えずに弾けない曲があり、岩城はそれを面白がって林とのコンサートには忘れずにその曲を入れるのだった。編曲の手法はさまざまで、というより曲ごとに原曲にない楽しみをみつけようとした。』同じ内容のことがライブ録音にも入っており、聴衆の笑いを誘っている。私にとっては、やや偶然に入手したと言えるものだが、とても記念になる楽譜であり、CDであると喜んでいる。そして、林先生の才能の豊かさをあらためて知るとともに、早すぎたご逝去を惜しむものである。