朝日新聞文化財団の助成で2009年から4年をかけて行われた、京都市高山寺に伝わる国宝絵巻「鳥獣戯画」(平安~鎌倉時代)の大規模修理で、絵の順序に間違いがあることが分かったそうだ。絵を1枚ずつに分離し、裏打ち紙をはがして透過光で調べた結果、23枚目と11枚目は紙をすいて乾かす段階でついたはけの跡がつながっており、元は1枚の紙だったことを確認したそうだ。現在の11~15枚目は23枚目の後に続くのが制作当初の順序と考えられるそうだ。場面のつながりが不自然な箇所があることは以前から指摘されていたが、改めて確認できたという。入れ替わった年代は不明だが、室町時代の戦乱で高山寺の伽藍が焼けた記録があり、その時に11~15枚目が一時的に行方不明になり、後に発見されてつなぐ際に誤った可能性があるそうだ。 ⇒ 10/4朝日新聞
東工大栄誉教授の大隅良典さんが「オートファジー(自食作用)」の仕組みを発見した功績で、今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。オートファジーとは細胞が自身のタンパク質を分解して再利用する仕組みで、様々な生物に共通する根源的な生命現象で、その仕組みを明らかにしたそうだ。人は1日に約300gのタンパク質を作るが、食事からは70~80gとされ、不足分は主にオートファジーで自分自身のタンパク質を分解し、新しいたんぱく質の材料として再利用しているそうだ。また、病気の原因になる老朽化したタンパク質などの不要物を掃除する役割も担うそうだ。 ⇒ 10/4朝日新聞
(関連:2015/10/7マイブログ)