フィンランドのアンティ・トルマネンさん(26)が、プロ試験には合格できなかったが、日本棋院のプロ養成コースである院生最上位クラスで安定した成績を上げていた実績が評価され、4月から外国籍特別棋士としてプロデビューするそうだ。この制度は海外普及推進のため、アジア以外の外国人を対象に創設され、1978年の米国人棋士、97年のドイツ人棋士(故人)に次いで3人目となるそうだ。マイケル・レドモンド九段(米国出身)のように試験に合格してプロになった棋士を含めると、欧米出身プロとして5人目となるそうだ。●囲碁は中国から伝来し、日本で育ったそうだ。現在、74ヶ国、地域の囲碁団体からなる世界組織として国際囲碁連盟があり、世界で約4000万人の愛好者がいるそうだ。内、アジア(17か国)3992万2800人、欧州・中東(ロシアを含む37か国)7万8758人、北米(2か国)5万1500人、中南米(13か国)4130人、オセアニア(2か国)4000人、アフリカ(3か国)1800人。アジアの内、中国2500万人、韓国800万人、日本400万人、台湾170万人、タイ100万人など。プロ棋士がいるのは、従来、日本、中国、韓国、台湾だけだったが、2012年に北米で、14年には欧州でプロ棋士制度がスタートし、それぞれ数人が米国囲碁協会と欧州囲碁連盟からプロ認定を受けているそうだ。ただ、プロ棋戦は整備されていないそうだ。●日本ではファンの高齢化が進んでいるが、海外では、日本の囲碁漫画「ヒカルの碁」が諸外国語で翻訳・出版されて人気となり、東アジア以外でも熱い関心を寄せる若者が増えているそうだ。トルマネンさんも12歳の時に同漫画を読んで囲碁の面白さを知ったそうだ。同漫画の累計発行部数は国内・海外合わせて2500万部以上、20以上の国・地域で翻訳出版されているそうだ。 ⇒ 1/25読売新聞