足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1146 ~ タチツボスミレ 春咲く花の結実度は ~

2013年05月26日 | 植物

登山道を彩るタチツボスミレ 3月29日

花に来る昆虫の姿がない。 心配だ!

そこで、再び訪れてみた。 5月10日 ( しおれた花をいくつ解りますか)

実の出来なかった 春咲いた花

我が家の庭の タチツボスミレの小群落 3月22日

春咲いた花の結実の結果を調べてみた。 4月29日

実が出来ずしおれた春咲いた花

33本中 実になったのは僅か3本

観 察 月 日  2013 5 10 晴 26℃

観 察 場 所  秦野市 弘法山

 山頂へ向かう急登の道は、タチツボスミレの濃紺色と、キジム

シロの黄色に彩られていた。

中でもスミレはどの花も道行く人を見つめる様に咲き、そよ風に

揺れろ様は、笑顔を振りまいている様にさえ見える。だが、歩き

ながらも気に掛かる事があった。

それは、道の斜面を埋める様に咲くタチツボスミレの花に、飛来

する昆虫の姿が殆ど無い事である。スミレの花が蜜と花粉を用

意しても、送粉者である昆虫が来てくれなければ、実を結ぶ事は

出来ない。私は少々心配になった。

そこで、今日再び当地を訪れ、結実の様子を見る事にした。

草に覆われたスミレの茎を探りながら実の様子を見ると、春咲い

た花は、むなしく?枯れた花弁を付けたまましおれていた。殆ど

が結実出来ていないのである。

我が家の庭にもタチツボスミレの小群落がある。そこで、春に咲い

た花の名残を探りながら33本抜き取り調べて見ると、結実した花

は3本のみで、結実率は僅か11%であった。スミレが花盛りの頃、

気を付けて見ていたが、昆虫の姿は一度も見る事はなかった。

それでもタチツボスミレは消える事なく、来年もそして将来も急登

の山道を花で埋めることであろう。スミレの生き行くしたたかな

戦略はあるのだろうか。

 

 

 


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