足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1145 ~ マルハナバチは 若いのが好き ~

2013年05月25日 | 昆虫

ヤマシャクヤク貴族?が領有していた

葉を大きく広げていた

中心から花茎をのばし擬宝秼状の大きな蕾

クロマルハナバチが 来る前の蕾

ハチが花の中に入っている時の蕾 頂上に注目を

ハチが出てきた

蜜が豊富にあった事だろう 頭に花粉を付けて・・・

私たちは 新緑の森を後にした

観 察 月 日  2013 5 8 晴 16~22℃

観 察 場 所  大月市 倉岳山

 水場で昼食休憩をとった。天井を覆う新緑のドーム、緑の匂い、

これが“緑の雨が降る”と言う事かと、山の空気を大きく吸った。

 「きれいな花がありましたよ」探査に出ていたI君が息を弾ませ

て呼びに来た。

 付いて行くと、やや開けた裸地を領有している貴族の様に、立

派なヤマシャクヤクが一本、葉を広げていた。

 中心から突き出た茎の先には、純白な擬宝珠を思わせる花が

乗っていた。花は絹の様な優しげな花びらに包まれ、その先端は

閉じられていた。

 「待つたら、咲くかもしれない?」同行の4人は花を囲み、希望の

目を注いだ。しばらく待ったが花には変化は無く、あきらめかけた

その時であった。

 軽やかな羽音が頭上から聞こえ、一匹のクロマルハナバチがヤ

マシャクヤクの花の頂上に降りたかと思うと、花弁の先端を前足で

こじ開け、アッ!と言う間に花の中に潜り込んでしまったのである。

 それは一瞬の事で、ハチの行動を見る外に余裕はなく、カメラの

ある事さえ忘れていた。

 花に潜り込んだハチは、厳しい冬を乗り越えた女王蜂で、先ずは

巣作りをし、子育ての仕事が待っているのだ。ハチにとって今必要

なのは、蜜だ花粉だ、エネルギーなのだ。

 まだ開かぬ“若いつぼみ”をこじ開けてでも入るのには、マルハナ

バチとしての理由があったのだ。

 

 

 

 


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