ヤマシャクヤク貴族?が領有していた
葉を大きく広げていた
中心から花茎をのばし擬宝秼状の大きな蕾
クロマルハナバチが 来る前の蕾
ハチが花の中に入っている時の蕾 頂上に注目を
ハチが出てきた
蜜が豊富にあった事だろう 頭に花粉を付けて・・・
私たちは 新緑の森を後にした
観 察 月 日 2013 5 8 晴 16~22℃
観 察 場 所 大月市 倉岳山
水場で昼食休憩をとった。天井を覆う新緑のドーム、緑の匂い、
これが“緑の雨が降る”と言う事かと、山の空気を大きく吸った。
「きれいな花がありましたよ」探査に出ていたI君が息を弾ませ
て呼びに来た。
付いて行くと、やや開けた裸地を領有している貴族の様に、立
派なヤマシャクヤクが一本、葉を広げていた。
中心から突き出た茎の先には、純白な擬宝珠を思わせる花が
乗っていた。花は絹の様な優しげな花びらに包まれ、その先端は
閉じられていた。
「待つたら、咲くかもしれない?」同行の4人は花を囲み、希望の
目を注いだ。しばらく待ったが花には変化は無く、あきらめかけた
その時であった。
軽やかな羽音が頭上から聞こえ、一匹のクロマルハナバチがヤ
マシャクヤクの花の頂上に降りたかと思うと、花弁の先端を前足で
こじ開け、アッ!と言う間に花の中に潜り込んでしまったのである。
それは一瞬の事で、ハチの行動を見る外に余裕はなく、カメラの
ある事さえ忘れていた。
花に潜り込んだハチは、厳しい冬を乗り越えた女王蜂で、先ずは
巣作りをし、子育ての仕事が待っているのだ。ハチにとって今必要
なのは、蜜だ花粉だ、エネルギーなのだ。
まだ開かぬ“若いつぼみ”をこじ開けてでも入るのには、マルハナ
バチとしての理由があったのだ。
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