足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1445 ~ ジュズダマの世界 ~

2016年10月24日 | 植物

観 察 月 日   2016.10.12 晴 23℃

観 察 場 所   秦野市 南矢名

 「あら!ジュズダマがあるわ。少し貰って行こうかしら」Rさんが呟いた。

 ここは棚田で、何枚かが段を作って丘へと登っている。その端の小道

を行くと、ジュズダマがイネ科らしい茂みを作っていた。

 来月に宮が瀬ダムで開くネイチャー教室の材料を集めているところだ。

ジュズダマの実は、渋茶のものから白くて艶のある物まで色々だが、材

料としては白い実が最適だ。茂みを見るとまだ蕾があり、花盛りもありと

総てのステージが揃っている。

 「ジュズダマの花は、面白いですね」とUさん。確かに雌花を見ようと探

して見ても、見当たらない。見当たらないのが正解で、雌性は、苞が鞘

状になった壺の中にあって、外からは見えない。熟すると壺の上部にあ

る口から、雌蕊の先端だけが受粉の為、外に顔を出す面白い花だ。

雄性の小穂は、探さなくても見える。苞鞘から伸びた柄の先に数個の雄

花が葯を下垂し、風に揺られて花粉を飛ばしている。

 「葉にすじ状の食痕があるので、クロコノマチョウの幼虫がいる筈だ」と私

が呟く。と、葉上に長長と寝ている幼虫が見つかった。その時、チョウが飛

び立ち、「真新しい蛹がありますよ」とRさん。Uさんが「子グモのまどいが

あります」と。傍らでイオウイロハシリグモの雌グモが見守っていた。

 ジュズダマをコアに、生き物の世界があった。

ジュズダマの茂み 「ジュウズダマを 貰おうかしら}

ジュズダマの花は 面白い よく見ると!

クロコノマチュウの幼虫がいた。

羽化したばかりの 蛹の抜け殻。

すぐ隣のミゾソバの葉上に ヤドリバチの一種がアンテナを動かし 幼虫を探索して。

イオウイロハシリグモの子ぐもの”まどい”

★ ジュウダマに、生き物の世界が広がっている。

 


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