足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.977  ~ アシナガバチ の 捕餌の仕方 ~

2011年07月19日 | 昆虫

2時間前にいたブドウスズメの幼虫

蛹化のため地上へ向かったのか姿がない

キアシナガバチが幼虫を捕まえた

幼虫が大きすぎて大変  肉団子にならない

羽を立てて 飛び上がる用意

重すぎて 飛びあがれない

日  2011 7、10 晴 28

所  山北町 玄倉

 

「キアシナガバチが肉団子を作っていますよ」

Rさんがアオキの葉影を指さした。

 そこは2時間程前にヤブガラシにいたブドウスズメ終令幼虫

を撮影した所なのだが、蛹化するため地上へ向かった様でみつ

からなかった。

 「今アオムシを捕えたばかりなのに」と再びRさん。私が覗

き込むと中程度の大きさのブドウスズメ幼虫が肉団子状態にな

り始めていた。

 野外では、アシナガバチがイモムシ探しに草木の茂みへ入り

込むのをよく見掛ける。その時無作為に歩き、偶然出会った幼

虫を捕えているとは考えにくい。視界の利かない茂みの中では、

複眼よりも、触角のセンサーを使い幼虫の匂いか、それとも食

害された植物から出る匂い物質を捕える方が有効だと考えられ

るからだ。

 ブドウスズメの幼虫に食害されても、逃げることの出来ない

ヤブガラシが、食害された傷口より出た匂い物質が、捕食者の

キアシナガバチに対して“SOS”の発信になっているのではな

いかとも思えるのだが、どうだろうか。

 この日は、せっかく捕えた幼虫が大きすぎ、完全な肉団子に

もならず重量オーバーで飛び立つのに苦労をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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