足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1727 ~ 玄倉だより1月 ~

2021年01月23日 | 昆虫

観察月日  2021.1.10.晴 ―2℃ 

観察場所  山北町 玄倉

 246号線を行く車の窓から見る富士山は、雪がなく黒い

地肌に見える。いつもの1月だと白い衣を着ているのに不

思議だ。私が不審な顔をしているのを感じたのか、ハンド

ルを握っているRさんが「ついこの前は真っ白だったのに、

変わりましたね」と呟いた。

 車は清水橋を右折し玄倉へ向かう上り坂に係ると、車の

温度計がー1℃から-2℃に変わった。玄倉に着くと、一足

先にWさん夫妻が来ていた。「先程来た時には、-4℃で寒

かったですよ」と話された。

 西丹沢の自然はいつもながらの静寂そのもの、抜けるよう

な紺碧の空を富士山が埋める。近くで見る富士は、雪ではな

く全山氷の塊に見えた。雪は先日の強風で吹き飛び、谷筋や、

登山道がすっきり見える。

 「建物の裏手の“シモバシラ”が凄いので、自然観察はそこか

ら始めましょう」と言う事で歩き出したものの、いつもの事な

がら空き家になったビジターセンターの建物の窓枠で、「こん

な所に、“アシナガバチ”が」と、みんなの歩行は引き留められ

た。

 真冬に居る訳がないと、よく見たら、”ムモンホソアシナガバ

チ“の様だ。それも、新しい女王蜂の様で、寒さが直接当たらぬ

所で越冬するものを、アクシデントがあったのだろうか。

 次は床部分を除いていたかと思うと、寄生蜂の空まゆを付けた

マイマイガの幼虫。秋の頃幼虫がいたのを見ているので、ガに

成れなかった姿だ。    こちらは無事羽化し産卵、メスは

腹部の毛を擦り付けた卵塊で、遺伝子を守る巧みな発明だ。今

日も、生命について、考えさせられる多くの事があった。そし

て、いつもながら、次の霜柱には、たどり着けなかった。

富士山が 全山凍って見える。

歩き出したが いろいろ目に留まってなかなか進まない。

こんなところに アシナガバチが? どうして?

マイマイガの幼虫が?

マイマイガの 卵塊が!

今日も シモバシラには簡単にたどり着かなかった。

おしまい!

 

 


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