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足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1715 ~ 我が家の菜園 ~

2020年09月07日 | 植物

観察月日  2020.9.5.晴 34℃

観察場所  横浜市

 コロナ感染症の為、本来の仕事としている丹沢山麓歩

きが出来ず、そのお陰で野菜作りにいそしんだ。

 と言っても果実を食べる“ナス科”のもので、花は紫のナ

ス、花は純白のピーマン、花は黄色のトマト、果実が目的

だが花も中々綺麗で、楽しむ事が出来た。これが、プロの

農家と違う所だろう。

 だが、トマトは路地作りの一本立てに挑戦、茎の高さは

私の背を越え3m程になった。その訳は。

 私の所へ時折訪ねてくれるHさんがいる。屋敷が広いの

で、出来た野菜やら、梅干しやら、あえ物やらを下げて来

てくれる。「トマトは脇芽を欠いて、長い支柱に茎が巻く様

に育てると・・・」庭で教えてくれたので、やってみた。真赤

なトマトも鈴なりで大成功。

 普通農家では作らない葉野菜を、我が家では毎年作って

いる。それは、三浦半島の海岸、砂浜でよく見られる海岸

植物、ツルナ科“ツルナ“だ。以前種子を拾って来たもので、

毎年自動的に発芽し、庭の一画にツルナの畑が出現する。

 “ツルナ“は、イギリスの海軍士官キャプテン・クックが、南

半球に大陸を発見する大航海の折、ニュージイランドでこ

れを採取、本国へ持ち帰りイギリスで栽培された事から、

「ニュージイランドのホウレンソウ」と言われ、ヨーロッパで

は広く野菜として作られているという。

 我が家では、伸びた蔓の先を摘まみ、軽く折れた所で収

穫し、よくゆで、お浸し等で頂く。便利な植物である。

小道を挟んで、左が野草園、右が小さな野菜畑。

アマは、花を楽しむ・・・・・。先ずは”ナス”の花。

次は、”ピーマン”。小さいけれどルーペで見る。白くて可愛いでしょ!

トマト! 花弁は、細くて繊細だ。

花も良いけど、果実もいい!

一本立てで、青空へ向かって伸びる、伸びる・・・・。

今度は 葉採。 プロは、作らない。花は極小さくて黄色で・・・どう思う?

庭の片隅に、キャプテン・クックの畑が・・・・・

指でつまんで、この大きさで収穫。癖がなくて、色々に使える。

早めの ”ダイコン”を蒔きました。網等は、ネコのいたずら除け。

* 秋から冬への 野菜畑が 楽しみだ。

 

 


No. 1714 ~ 続 自然環境保全センターを歩く ~

2020年08月27日 | 植物

観察月日  2020.8.18.晴 38℃

観察場所  厚木市 七沢

 「暑いですから、熱中症にならない様に気を付けて下さい」

職員の方に送られて,センターのフィールドに降りて行った。

 池や湿地を巡る小道を、日陰を選ぶように歩く。道の両側

の草地を「よくもまあー、これほど」声が出る程掘り返されて

いる。

 “Y の 12“の標識まで歩いてくると、〝踊り場”を作ったかの

ように土が掘り返されている。“イノシシ”の仕業だが、この酷

暑の中餌を探すには良くも働くものだ。その先を行くと、草刈

り機のエンジン音が聞こえて来た。“つゆ”の間伸びきった草を、

二人の作業員の方が刈っている。手元の温度計は38℃を指した。

「御苦労様です」と声を掛けたが大変な仕事だ。

 この暑さの中、元気に花を付けているのは、“キツネノマゴ”だ。

観察路の路に沿って続いている。花は8ミリ程と小さいが、穂状

を作る蕚や苞にポツポツと開く花は唇形花で、下唇は広く、白い

模様が密腺を示し、昆虫に呼び掛けている。ハラナガハナバチ、

ハキリバチの仲間、キタキチョウ、イチモンジセセリ等、暑さに負

けず賑わっている。

 ニイニイゼミが落ちていた。微かに足を動かす。もう、アリ達が来

ている。目が回りそうな暑さだが、季節は秋へと動いているのだ。

イノシシが造った”踊り場"だ。

真夏の草刈りは、大変だ!

野草で花を付け、元気なのは”キツネノマゴだ。

昆虫達で 賑やかだ。

キタキチョウが蜜を吸いに。

イチモンジセセリも吸蜜に。

ニイニイゼミが 落ちていた。 季節は進んでいるのだ。

 

 


No. 1710 ~ 続 コロナ感染症と庭 ~

2020年08月13日 | 植物

観察月日  2020.8.11.晴 37℃

観察場所  横浜市

 今年の“つゆ”は長かった。が、8月1日朝は小雨、それが

急速にあがって青空、「暑いなー」と思っていたら、あっ気なく

TVから「つゆ明け」が聞えた。そして、毎日の暑さ。庭の黒土

は水を蓄える事なく、既にカラカラ、乾燥だ。

 今日は猛烈な暑さだ。高温注意情報が出る。伊勢崎市では、

40.5℃を記録した。この暑さでは、庭へ出るのも躊躇してしまう。 

 庭の小道では、ヤマユリ、オオバギボウシの花は終わり、背

の低いオオキツネノカミソリ、キツネノカミソリが、赤い花を付け

始めた。 

 オオキツネノカミソリは友達から貰ったもので、今では思い出

の植物だ。キツネノカミソリは、横浜近郊の里山でもよく見掛け

たが、最近ではぐっと少なくなった。それは宅地造成のた

め消え失せた物、畑地を支える斜面の草地を赤く染め上げて

いたものだが、石積に変わったりして見られなくなったのは残

念だ。

 何年か前、山梨へ仲間の人を誘ってオオムラサキの観察に

出かけた事があった。八ヶ岳が遠くに見え、川を挟んで田んぼ

が続き、周囲の丘は雑木林、そこを滑る様にオオムラサキが

飛んだ。カメラで追うといつの間にか私道になり、古い農耕機

小屋の近くにナツズイセンの群落があった。中国渡来の物だが、

蒸し暑い日本の夏に定着して見えた。

ヤマユリ、オオバギボウシ 跡の庭 小さく見えるキツネノカミソリ

オオキツネノカミソリ

オオマツヨイグサ

ナツズイセン

今年は シオカラトンボが良く飛んでくる

 

 


No.1709  ~ コロナ感染症と庭の花 ~

2020年08月12日 | 植物

観察月日  2020.8.7.晴 33.6℃

観察場所  横浜市

 「山麓だよりのブログがちっとも進まないので、心配

しています」等々の手紙をいただいた。本来なら“丹沢

大山山麓を歩き、自然の生き物の情報を発信する”の

が日常の仕事なのに、家から殆ど出ず庭の草むしり、

体も心もこのままではおかしくなりそうだ。日本人は真

面目な国民、だから、国としてコロナとどう向き合って

行くのかはっきりと言って欲しい。第二波が来たら ま

さか“閉じ籠り”を再び打ち出す事はないだろうが?

 コロナのお陰で、我が家の小さな庭は、菜園と野草

園とどうやら区切りが出来た。

 初夏の頃はホタルブクロが咲き、ウツボグサが咲い

た。気温が上がるとヤマユリが大きな花びらが開く。

3数花、で三枚の蕚は三枚の花びらを守ると共に、ア

ゲハチョウに呼び掛けるコマーシャルの役目も果た

す優れものだ。この季節、西丹沢の林道を行くと、山

々の崖面から垂れ下がる様に開くこの花に、ミヤマ

カラスアゲハが吸蜜に訪れているのに、今年は出掛

ける事が出来ず、残念だ。

 玄関前に植えてあるミソハギの赤紫の花を見てい

たら、道路を歩いている人に話しかけられた。「毎年

お盆には故郷へ帰り、ミソハギの枝で先祖の墓石を

清めています。年老いた母が待っているのに今年は

行けず、悔しいです。」今年の夏は、皆さん悩みが溜

まっている様だ。

ヤマユリとオオバギボウシの花盛り。

ヤマユリ

ミソハギ

ハンゲショウ

ヤブカンゾウ

 

 


No. 1708 ~ 続・続スミレサイシンに思い出す ~

2020年07月09日 | 植物

観察月日  2007.6.9.晴 20℃

観察場所  岩手県 安比高原

 9日。東方向の山並みから朝日が昇る。ホテルの窓から

見詰めながら、「今日は、スミレサイシンに出会いたい」そ

の時の行程を描いて見た。

 昨日歩いたキクザキイチゲの雑木林を抜け、その奥に

ブナの美しい2次林があると聞いたので、そこへ向かって

見る事にした。

 人影の全くないゲレンデを遠目に見ながら進むと、開け

た斜面に出た。ここも、つい1週間程前には雪があり、賑

わいだ所だろうに、今は大柄のフキノトウで埋められてい

る。アキタブキの群落だ。

 そこを過ぎると、再び雑木林に入り、今度はエンレイソウ

の群落だ。それも昨日か今朝か、落葉の下からラッパ状

に丸めた葉に包まれ、現われた花が初々しい。

 二次林への道は積雪で、仕方なく引き返した。

 気を取り直し、林床に敷き詰められた落葉に目をやると、

力強くそれを持ち上げたスミレサイシンに出会う事が出来た。

ついこの前まで雪に覆われていた所、昨日歩いた時には、

落葉を持ち上げた花や葉が、私の視野に入らなかったのだ

ろう。

 この話は、よく見ているナガバノスミレサイシンに対して、私

が見ていない日本海要素の植物スミレサイシンに会いたい

から始まった。この2種のスミレの祖先は同一であったと言

われる。それが、太平洋側の厳しい冬の乾燥を選んだ“ナガ

バ・・”と雪に包まれ湿度と温度に恵まれた日本海側を選んだ“

スミレ・・”との長い時間がある。その祖先は、いつ、どこで生

まれたのだろう。考えて見ると“すごい”事だ。

東の山から、日が昇る。

キクザキイチゲの群落を抜けると。

アキタブキで一ぱい。

エンレイソウが。

積雪で引き返す。

ミツガシワが 力ず良く。

スミレサイシンに出会った。

葉が開いていない。

場所によっては。

アリが蜜に 集まっていた。