2008年6月24日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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一昨日(6/22)のデュオ・ウエダ ギターリサイタルは良かったですよ。
ギターの更なる可能性を感じさせられるコンサートでした。
ご夫婦の息の合った演奏も素晴らしかったのですが、曲も良かったですね。
1曲はソルの喜遊曲Op.62でしたが、その他は全て日本人作曲家の曲。現代の作品ではあるものの、私が若い頃に流行ったと言っては語弊がありますが、日本人作曲家が競って書いた現代曲(前衛的な作風)とは全く違う、大変親しみ易い作品で、とても楽しむ事が出来ました。

今回の委嘱作品の一つ、藤井敬吾さんの作品(二人の為の組曲)は春・夏・秋・冬と言う4つの楽章からなっていますが、全ての楽章に共通のモチーフが使われていて、演奏を聴いていて「自分もやってみたいなあ!」と思う作品でした。これは多くの愛好家に親しまれる作品になるような気がしました。
またもう一つの委嘱作品、石丸基司さんの「白きオピラメ」は石丸氏が初めてギターの為に書かれた作品だそうですが、上田夫妻と何度もやりとりをして完成させたとあって、ギターの良さを存分に表現している作品でした。因みにオピラメとはサケ科の淡水魚を指すアイヌ語らしいのですが、道東の画家・佐々木榮松氏の著作「白いオピラメ」から使用の許可を頂いたタイトルだそうです。

そして伊福部昭さんの「7つのヴェールの踊り/ヨカナーンの首級を得て、乱れるサロメ」は基はバレエ「サロメ」から二面の二十五絃箏の為に書かれたもので、それを日本のギターに編曲、シフォニア・タプカーラは北海道の雄大さを表現した交響曲で、それをギター2本に編曲したもので、いずれもギター2本でどこまでの音楽が表現されるのだろうと楽しみにしていた曲です。
答えは冒頭で言いましたが、ギターの更なる可能性を見せられた思いでした。素晴らしかったです。

コンサートの前には仙台から奥様とお越し頂いた製作家の三浦隆志さんに楽器診断をして頂きました(写真)。7名の方が三浦ギターを持参されました。そしてギターをお持ちの方に三浦さん特製の木製ワインダーをプレゼントされ皆さん大喜び。私も一つ頂きました。綺麗なワインダーですよ。

そして、コンサート終了後は藤井敬吾さん、三浦さんご夫妻、上田さんご夫妻と私共夫婦とで2時ごろまで飲みながらの楽しい時間を過ごさせて頂きました。「朋有り、遠方より来たる。亦た楽しからずや」そのままでした。




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