machaの浅学妄想

今、感じたことや想うことを書いておく。

建築現場

2006-01-05 | Weblog
 ボリビアの話ばかりで申し訳ない。徐々に冷めてくるだろうから、ちょっと我慢ね。建築中の建物も少しあったので見学したり写真を撮ったりしてきた。向こうではヨーロッパもそうだが、まず柱のコンクリートを打ち(流すとは言わない)それから梁、それからスラブ(床)を打つ。梁が無い場合もある。
 壁はレンガを薄く中抜きしたようなブロック(浅草の雷おこしの半分くらいの強度)にモルタル(砂とセメントと水を練ったもの、砂利が入ればコンクリート)を塗ってお終い。
 柱の断面積は日本の半分以下、鉄筋も姉歯の設計の四分の一くらいしか入ってない。あまり大きな地震が来ないのだろうけど、来たらパタンと倒れてしまう。鉛筆を4本立てて下敷きをしいて、また鉛筆を立てて下敷きを乗せたような建物ばかりだ。

 私が鉄筋コンクリート造の構造計算をしたのは、1981年の建築基準法改正以前だ。当時は手計算。基準は水平地震力200ガルだったが公共の建物だったので300ガルで計算することにしていた。12cm厚程度のコンクリート壁は計算にいれなかったので大分余力はあったはず。帯筋、あばら筋(フープ、スタラップ)も現在と同じ基準で施工したから今でも大丈夫だと思う。
 中越地震の時は震源に近い長岡市の現場で検査書類を作っていたが、あのとき脱線した新幹線上で1500ガル、震度7の川口町で2500ガルだったそうだ。長岡市が震度5強だから100ガル位だろうか。それでもかなり強かった。現場事務所が5cmずれた。ちなみに、重力は980ガルね。
 1981年以降の耐震基準は、複雑になって、その後はコンピューターを使用するようになり、専門的になりすぎた。確認申請の検査をする側も分からない人がほとんどじゃないだろうか。私もこの頃から10年ほどこの業界を離れてたので分からなくなったが、検査ができないんじゃ基準を厳しくしても意味ないね。
 起こるべくして起こった事件って事か。姉歯事件は。
 
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