5月22日は一週間ぶり、今年三度目の男鹿(稀少植物保護)パトロールだった。
下界の天気は曇りだったが、男鹿三山の上の方はすっぽりと雲に覆われていた。
その中に入ったら、霧で何も見えなかった。
おまけに雨もザーザー降っており、気温は6℃、雨ガッパを装着してパトロールに臨んだ。
山頂部の林は幻想的というよりも不気味だった。
樹木の多くはミズナラだが、
日本海からまともに吹き付ける強風や今日のような海霧のせいで特異な樹形になっている。
山頂部のオオサクラソウ群生地に行ったら、
オオサクラソウはまだ咲き残っていた。
オオサクラソウを雨の中で見るのは初めての経験だった。
前回(こちら)、キントリ坂に行く途中、見つけたムラサキヤシオの大群生地だが、
ちょうど好いあんばいに咲き揃っていた。
しかし濃い霧と雨で写真にならない。しかたなく手近の木と花のアップだけを撮ってみた。
ここは凄い場所なので、いつか霧の無い日に再チャレンジしてみたい。
この日はパトロール終了後、山麓の五社堂付近でヤマシャクヤクを探し回ってみた。
先に見つけていた二株はまだ蕾のままだった。
落胆して帰ろうとしたら、開花している新たな株に遭遇。
野生のヤマシャクヤクの開花に立ち会うことは奇跡のようなものだ。
雨で花弁は透けていたが、まずはよかった。よかった。
ヤマシャクヤクの近くで見た花たち。
ルイヨウボタン コケイラン
コケイランは男鹿毛無山に多く、六月になれば、登山道脇にいっぱい咲き出す筈。
ササの花 タニウツギの蕾
ササの花は昨年春も同じ場所で見ている。また他の山でも日常的に見かける。
けっして珍しい現象ではないと思っている。
タニウツギのピンク花は個人的には綺麗だと思うのだが、園芸利用されることはほとんど無い。
私の実家のあたりではこの花を「いわし花」と呼ぶが、場所によっては、「火事花」と呼び、
この花を家の中に入れると、火災が発生するなどととして忌み嫌われているとのこと。
かつては飢饉の際の救荒植物でもあったとも聞く。
この花が咲くと、飢饉の時のつらい思い出が蘇るのか。
いずれにしろ、この花はあまりよく思われていないようだ。
五社堂
このキノコは何だろう。
手持ち図鑑で確かめてみたら、ハリガネオチバタケという代物のようだ。五社堂一帯あちこちに蔓延っていた。
オオバナノミミナグサは海岸植物で門前の浜辺に咲いていた。
花の径は2センチくらい有り、見ごたえ十分だった。
以上。