宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

夏秋いちごの安定生産と経営向上を目指して

2011年12月21日 10時45分05秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成

七ヶ宿町の農業生産法人・有限会社(もり)のいちご(代表取締役:山口雅之氏)は平成17年に設立され,国産のいちごが不足する夏季を中心に,業務用いちごの生産出荷に取り組んでいます。現在の経営規模は62アールで,省エネ技術である空気膜二重構造ハウスや,栽植密度の向上が可能なダブル栽培ベッドなど,新技術を積極的に導入して先進的な農業経営を行っています。

11月1日・2日に東京ビッグサイトで開催された「地方銀行フードセレクション2011」に(有)杜のいちごも出展し,夏秋いちごの販路拡大に向けPR活動を行いました。

出展したいちごは四季成り性品種の「すずあかね」で,夏季でも大玉で比較的糖度が高く,果皮が硬くて日持ち性や輸送性に優れる優良品種です。(有)杜のいちごでは一昨年から「すずあかね」を導入し,夏季高温時においても高品質ないちごの安定生産を実現しています。フードセレクションでは多くの訪問者が訪れ,展示されたいちごの美しさに目を見張っており,新たな販売先の展開が期待されました。

業務用いちごは年間を通じて需要がありますが,国内のいちご生産は冬~春季に大きく偏っているため,夏季は大部分が輸入いちごに頼っている現状です。しかし品質面や安全面,輸送性の観点から,夏秋期の国産いちごの需要は年々高まっているため,夏秋いちごは今後有望な経営品目だと考えられます。

仙南地域には夏秋いちごの大規模生産法人が3つあり,3法人の栽培面積は合計約2.4ヘクタールで,県内第一位の夏秋いちご産地となっています。普及センターでは,これら3法人のアグリビジネス経営体への発展に向け,夏季の安定生産技術支援や経営向上支援を行っています。

〈連絡先〉

大河原農業改良普及センター  先進技術第二班 

TEL0224-53-3431 FAX0224-53-3138

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 感動を呼ぶ接客で販売額アッ... | トップ | ツルムラサキ産地の復興を目... »
最新の画像もっと見る

競争力のあるアグリビジネス経営体の育成」カテゴリの最新記事