トリオ TS-510 + PS-510の定期点検 その3(令和4年09月25日)
その3(令和4年09月25日) 送信部の動作確認等の作業
空中線端子にダミーロードを接続して送信試験を実施します。
ところが、毎度のことですがシーメンスキーをSEND側に倒しても送信モードになりません。
50年前の無線機を数年もほっとらかしにしておいて、急に通電してもなかなか本調子の動作は期待できません。
特に、トランシーバーでは受信から送信モードに移行するためには、リレーを介して行っていますが、このリレーが固着しており、かなりのエージングが必要です。
実際の復旧方法は、シーメンスキーを複数回動作させ、正常なリレー動作になるまで実行するしか手立てはありません。
本機TS-510の場合には、理由はわかりませんが、CWモードに切り替えるとわりと早く正常動作になってくれました。
早速ですが、④送信時にIPのアイドリング電流が30mAしか流れず定格電流がでない(前回の修理で対応できなかった)なお、CWで10から20Wの出力の確認を再度検証とすると、CWでは調整を厳密に実施すると軽く100Wをこえる出力を確認しましたが、IPのアイドリング電流が30mAしか流れず定格電流の60mAはなりません。
この原因として、送信管S2001の不良が考えられますので真空管試験機で測定しましたが、特に問題はありません。
やはり残念ながら原因不明のままで定期点検を終了するこことしました。
このままでは、歪んだ送信電波となりそうですが、本機で電波を出すことはありません。
定期点検での課題
・LSB、CWは問題ないのですが、USBは再度発振停止したようで受信ができません。
・再度無音が発生しましたが、今度は本体部のコネクターの端子が錆による酸化被膜ができその抵抗値が大きく、SPの8Ωの低インピーダンスでは減衰が大きいようです。やすりがけで端子を削りましたが、接触不良が少し残っております。
・送信時にIPのアイドリング電流が30mAしか流れない。
・CWモードで受信するとビート音が発生するようになった。
参考文献
広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/
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