韜晦小僧のブログ 無線報国

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九四式三号甲無線機三六号型通信機受信部の修復作業記録 その2 (2016年09月28日)

2016年09月28日 16時58分27秒 | 01陸軍無線機器

九四式三号甲無線機三六号型通信機受信部の修復作業記録 その2 (2016年09月28日)

本機も修復作業のための基本的なチェックを実施しました。
低周波トランス2個が断線です。
新品のトランスの組込ための場所が確保できません。
修復方法を考える必要がありそうです。
こちらのほうも、先は永そうです。

ところで、コンデンサーの容量の単位cmについてネット情報がありましたので、添付します。
ラジオ工房掲示板 http://6927.teacup.com/radiokobo/bbs/17508
この情報から、cm/0.9でpFに変換できそうです。
本機は、回路図の部品定数と実装部品が合致しております。
昭和18年上半期の製造のため、製造会社にもまだ余裕があったのかもしれませんが、発注者である国(軍)がこのような単位の蓄電器を発注すること自体問題があります。
限られた資源の中で今次戦争を遂行できるのか、今の世でも同じ問題は多数みられるようですが・・・

 

広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/


九四式二號乙無線機二七號型受信機の修復作業記録 その2 (2016年09月28日)

2016年09月28日 16時55分11秒 | 01陸軍無線機器

九四式二號乙無線機二七號型受信機の修復作業記録 その2 (2016年09月28日)

本機の製造に関する特徴として、真空管ソケットには防振対策用のゴムクッションがあります。ただし70年以上経過しており、かなり硬化した状態です。
抵抗器に関しては、半田で固定せず、故障しても簡単に交換できる冶具があります。
マイカ型蓄電器については、配線図の部品一覧には添付のような9,000cm古い表記のコンデンサーの単位ですが、実装部品には0.01μFという本来の表記がなされております。
配線図からの疑問点としては、実装されている1連の音量調整器ですが、配線図では音量調整器甲と乙があり実装部品との矛盾がありそうです。
更に、中間周波数については2段切替となっていますが、切替スイッチがどこにあるのかわかりません。
どうも、スイッチはIFTの内部を調査する必要がありますが、分解方法がわかりません。

ここから、修復作業のための点検作業に入ります。
まず、コンデンサー、抵抗器、トランスのチェックを行います。
低周波トランスは3個ありますが、初段の低周波トランスが断線です。
今回はトランスを交換せず、新品のトランスを追加し、配線を変更するこことします。
また、UF-111Aのグリッドキャップを補修して、ほぼ修復は完了です。

電気的な回路確認のため、真空管をはずした状態で各ソケットの電圧試験を実施します。
RF(UF-134)とDET(UF-111A)の陽極に電圧がありません。
配線図を追うと、中間周波数の切替スイッチに問題がありそうですが、実装部品の位置がわかりません。
修復作業は、先が永そうです。


広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/

 


九四式三号甲無線機三六号型通信機受信部の修復作業記録 その1 (2016年09月21日)

2016年09月21日 14時14分18秒 | 01陸軍無線機器

九四式三号甲無線機三六号型通信機受信部の修復作業記録 その1 (2016年09月21日)

本機も購入後、長期保存しておりました。
あまりに保存状態が悪く、また真空管が一部欠落したため修復作業の対象としておりませんでした。
今回は、電池菅無線機をすべて修復することを目標としたため、本機にもやっとメスを入れる次第となりました。
真空管を外し、状態を本格的に調査すると機器の部品の欠落もほとんどなく、受信機能回復もそう困難ではないようです。
電池菅の4本中、UZ-133DとUF109Aのヒータの導通があり、残りのUF-134とUZ-135の2本は不良のようです。
特に幸運だったのは、高価なUZ-133Dが生きていたことです。
とりあえず、受信機能の回復から開始するこことします。


広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/


 


九四式二號乙無線機二七號型受信機の修復作業記録 その1 (2016年09月21日)

2016年09月21日 03時41分16秒 | 01陸軍無線機器

九四式二號乙無線機二七號型受信機の修復作業記録 その1 (2016年09月21日)

本機は、昭和63年(1988年)頃広島の松本無線ジャンクセンターにて購入したものの、その後はずっと長期保管しておりました。
当時は旧軍の電池菅の知識も電池菅の在庫もなく、修復不能な状態でした。
その後、急激なインターネットによるオークションサイトにより、電池菅の入手や知識を得ることが可能となりました。
今回は、満を持して修復作業を行うこことします。
まずは、ネットなどで手に入れた電池菅を紹介します。
UF-111A、UF-134、UZ-135、UF-109A、UY-133Aなどすべて新品です。
大阪日本橋にある東京真空管商会の店先に非売品として展示していた箱入りのUF-134が欲しくてたまりませんでした。
今でも飾っているのか知りませんが、結局ネットで購入することができました。
添付のリストは、国産電池用真空管の一覧表ですが、残念ながら出所不明です。


次に電池菅式無線機の修復のために電源を供給する必要があります。
ネットでみると、9Vの積層乾電池を大量購入して直列接続して使用する例が大半ですが、自然放電などで長期保存できません。
やはり、商用電源から電源供給するこことしました。
旧軍の無線機の電源は、機器ごとに異なります。
集約すると以下のとおりです。
A電源(ヒーター電源)    +1.5V、+3.0V、+4.5V
B電源(陽極系電源)     +67.5、+90V、+135V
C電源(グリッドバイアス電源)-3.0V、-4.5V
地線
上記電源を用意すれば、ほとんどの機種対応可能な万能電源装置となります。
今回は、追加機能としてケミコンテスター機能も付与しております。


全ての準備が完了しましたので、ここから九四式二號乙無線機二七號型受信機の修復作業を開始します。
本機は、上下、左右、背後の5か所の側面パネルを簡単に外すことが可能のため、大変メインテナンスがしやすい構造となっています。
まずは真空管を外し、クリーニングと内部チェックを行います。
真空管はすべてヒータは導通があり安心しましたが、UF-111Aのトップグリップのキャップがありません。
部分的には手入れされており、部品の交換もされておりますが、全体的には損傷は軽微なようです。
疑問なのは、回路図が付属していますが、回路図上IFT2種類を切替して使用する仕様となっていますが、実装部品が特定されません。
なお、地シリーズでは、IFTは個別に用意され交換することで運用しています。

 

広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/

 


2016 21回風そよぐコンサート(ご案内)

2016年09月04日 14時17分06秒 | 99日常生活(田舎暮らし)

2016 21回風そよぐコンサート(ご案内)

ご近所で下記イベントがありますので、ご案内申し上げます。

開催日 2016年10月02日(日曜日)
開場 ; 13:00
開演 : 13:30
開催場所 ; 広島県世羅郡世羅町川尻914-1 
       久恵風穴の里 ごもくめし  
お電話で受け付け中! TEL 0847-24-0033
コンサートチケット  ¥2000(コーヒー、手作り菓子付)

ESTACION エスタシオン
yuko/ボーカル
sangri/カヤグム(韓国伝統楽器)