地2号受信機の修復作業報告 その2 (2015年07月27日)
永年オシロスコープの収集をしていましたが、突如オシロスコープの修復に目覚め邁進してまいりました。
しかし、少し疲れたので、本来の旧軍の無線機修理を再開します。
基本方針としては、ケースの再塗装は実施せず、オリジナリティを確保することとしました。
受信機と電源部と接続ケーブルについては、ゴムの硬化・溶解などのためケーブル自体の取替か修理が必要ですが、当面修理するこことしました。
また、電源ケーブルはありませんから、新規作成します。
全体的な修復方法として、まず、交流電源+受信機の組み合わせで行い、次に発動発電機(ダイナモ)+受信機の修復を目指します。
まず、受信機と電源部と接続ケーブルですが、ゴムが硬化し欠落した部分からこのケーブルはシールドされていることがわかります。
昭和19年当時の資材不足のなか、このような高価なケーブルを使用していたのは大変な驚きです。
修理については、生ゴムテープと自己融着性絶縁テープを使用しましたが、できは今一つのようです。
次に、電源ケーブルですが、電源部の4端子の雄の専用ソケットに接続する雌のソケットがありません。
今回は臨時に雌の電源ソケットを2段重ねして作成しました。これも、今一ですが実用には耐えれそうです。
これで、試験環境は準備完了です。
過去の修理履歴
来歴
2011年8月頃、島根県安来市のI氏メールにて案内があり、購入させていただきました。
商品説明
地2号無線機受信機2型と付属電源の2点は下記のとおりです。
①地2号受信機
②地2号無線機(二型)受信装置整流器
③受信機と電源の接続コード
④受信機の防振台
周波数は4.5Mから8.2Mです。
欠品は、銘板(受信機、電源共)、受信機の上部カバー、電源の入力側のケーブル。
受信機、電源共にオリジナルです。
修復作業報告 その1 (2011年10月01日)
この地2号無線機受信機は、住友通信株式会社(現NEC)製造で、電流計の製造記録から昭和19年6月以降のものと判断できました。
受信機と電源部と接続ケーブルの3点セットでしたが、残念なことに銘板、受信機の天蓋と電源ケーブルがないとのことでした。
ないものは、得意な偽造品をつくればいいので、今回、銘板と受信機の天蓋を作成しました。
全体的に保存状態が悪く、特に塗装も剥落しているので、新たに再塗装したい誘惑にかられてしょうがないのですが・・・。
これ以上改悪しないように早くしどこかに隔離することとします。
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