園芸品種ので、紅梅の一つで、鑑賞用に公園などに植栽されているようです。薄紅色の八重咲きの花びらが何ともいえず風情があります。早春に枯れ木のような枝から濃い紅色の蕾が丸くなり、咲き始めたのを見ると春を感じますね。万葉の頃から梅を愛でる人は多く、大伴旅人も「わが園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の 流れ来るかも」と詠っています。散る花も美しいものです。写真は2月11日に撮影しました。
この暖かさで、つくば植物園でも各種の梅が咲き始めています。昨年より少し早いように思います。昨年もご紹介しましたが、園芸品種の「冬至」と呼ばれる梅です。白梅で、あまり大きくはないですが、ウメの中でも早く咲く方の一つだと思います。黄色い頭を持つ雄しべが長く延びているのが特徴的ですね。写真は2月11日に撮影しました。
2月とは思えない暖かさに誘われて、近所の大学周辺を散策してきました。路傍の緑も日増しに緑が濃くなっています。その中に一面にコバルト色の7mmくらいの極く小さな花を咲かせるオオイヌノフグリがありました。小さいながら懸命に花びらをいっぱいに広げて美しさを演出しています。犬の陰嚢（フグリ）に似た実をつけるためこのような名前がついたとか・・。花の美しさとは、イメージが合いませんね。花言葉は「忠実」だそうです。写真は2月15日に撮影しました。
つくば植物園の熱帯資源温室で今年も咲いています。絶滅危惧種に指定されており、自生地での個体数が激減している貴重な花です。説明板には、種子島、屋久島、東南アジアなどに分布し、学名は「Phaius tankervilleae」、ラン科と記述されていました。写真でお判りのように、遠くから見ると鳥か大きな蜂が飛んでいるように見えます。ほのかな芳香を放っていました。花弁の外側は薄いピンク色で、内側はワインレッドでとても綺麗です。写真は2月6日に撮影しました。
つくば植物園の観察路の脇でひっそり咲いています。説明板によれば、学名は「Heterotropa kooyana var. nipponica」、ウマノスズクサ科です。学名でお分かりのように、日本固有のもので、神奈川県あたりの山地・丘陵地の林の中に生育しています。ひっそり見えない木陰にあるので、発見することは難しいと言われています。写真の花は、2月21日に撮影したものに更新しました。花は、薄暗い林の中で、土色をして探すのに苦労します。この花はどんな虫に見せようとして咲いているのでしょうね。
