はじめての・・・

ブログ10年目…庭、踊り、ウォーキング、ギター、ゲーム

バシリスク

2005-05-23 04:37:25 | エチュード
バシリスクを眺めているのが好き、草原の真ん中で短い脚を伸ばして首を持ち
上げ、古い砦を見つめている、自分が守り神であるかのように。

助っ人の制止をきかず一度だけちょっかいを出したことがある。助っ人という
のは、以前橋のところで僕たち4人を野原の追い返し、巨大トンボの襲撃で死
ぬ思いをさせた嫌な奴だけど、僕たちを見かねてか今は一緒に旅している。

その時バシリスクは見かけによらずすばしっこくて、ひたすら城市まで逃げた
けれど皆かなりのダメージを受けた。仲間の一人が本当におかしくなっちまっ
て、市の中助けを求めてうろついた。

市では結局姉さんの情報を得ることができなかったよ。酒場の戸口に巨大な赤
ドラゴンの首が飾ってあって、怖くて腰をぬかすところだった。

助っ人は、市でトレーニングをしてスキルをあげろとしっこく言う。でも僕は
自分が何になりたいか決めてないから無視する。
(ドラゴンバスターになると言ったら笑われるよね。)

今はこうしてバシリスクを眺めているのが好き。姉さんからもらったドラゴン
の青い鱗をすかして見ると、本当に青ドラゴンがそこにいるようで震えてくる
よ。

・・・家の2階からそのようにドラゴンの鱗をすかして森を眺めていた。でも
本当は、鱗に反射して映っている姉さんをこっそり見ていたんだ。姉さんもそ
れに気がついて笑ってウィンクしたね。

あの日、今度戻ってくるときは、赤や黄色や黒のドラゴンの鱗を持ってくるか
らと姉さんがいったけど、僕はそんなのいらないやとだだをこね、思い切り青
い鱗を壁に投げつけたら破片が姉さんの・・・

「ばかやろう」

と助っ人の怒鳴り声。バシリスクが猛然と突っ込んでくる。初めて間近でみる。
店で見た赤ドラゴンと同じ獰猛な顔がそこにあった。