徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

ドイツ情報、ヨーロッパ旅行記、書評、その他「心にうつりゆくよしなし事」

パリ食べ歩き

2022年06月03日 | 旅行

コロナパンデミックのせいで旅行ができず、2020年1月末にブリュッセルに行ったのを最後にずっとおこもりしていましたが、5月26日から29日まで祭日を含めて4連休にしたフランス住まいのお友だちと一緒にパリに行きました。
パリは何と32年ぶり!

「食べ歩き」というタイトルからもお分かりのように、大した観光はしていません。今回の旅行の目的は、女同士で楽しくおしゃべりしながら美味しいものを食べることと、ついでに私のつたないフランス語の実地訓練でした。

ホテル
さて、泊まったホテルはメトロのConvention駅から徒歩2・3分くらいの二つ星ホテル「Hôtel Avenir」でした。パリ北駅からは30分近くかかり、どこへ行くにもメトロまたはバスに乗る必要があります。
この意味で交通の便は悪くはないという程度です。

このホテルはパリの安ホテルにありがちな老朽物件です。シャワーキャビンが小さい上にガラス板半分で仕切られているだけなので、気をつけていてもシャワーのお湯がキャビンの外に飛んでしまい、洗面台の下を水浸しにしてしまうくせものです。そのせいで、洗面台の下の棚に物を出し入れするために屈むとかなり黴臭かったです。

タオルもきちんと替えてくれず、畳んでごまかすのがデフォルト(?)のようです。わざわざホテルの人に言えば替えてくれる感じです。

ベッドはまあまあの寝心地でした。
周辺の騒音が結構あるので、神経質な人はなかなか眠れないかもしれません。

総じて立地の良さだけで持っているような劣悪の部類のホテルでした。
老朽化していても清潔には気を使って欲しいものですね。😑 

食事

食事は朝はコーヒーのみか抜きで、昼・夜にいろいろといただきました。

初日の夜はサンジェルマン・デプレ地区でタパス(っぽいもの)を出すレストラン Freddy's で何品もいただきました。フランスなだけあって、ソースが絶品。コックは日本人とのこと。

ブロッコリーの揚げ物

焼きナス

ピメント

アボカドと何か(忘れてしまいました)

魚料理(スズキともう1つは何だったか失念)




タマラ(合成着色料なし)

翌朝はConvention駅前のビストロで Café noisette。

お昼は quartier japonais にあるお弁当屋さん Restaurant Yasubé でエビフライ弁当 Crevettes pannées。

味噌汁が美味しかったです。

刺身と酢の物は美味でしたが、エビフライは普通でした。

メニュー

6月27日の夜は「Comptoir Du Marché」というマルシェに隣接したレストランでディナー。
まずはマルシェで珍しいビワをゲット。1個1ユーロ。

店内


前菜は Rouleau du printemps au gravlax 生春巻き。グラブラックス・サーモン、フレッシュチーズ、柚子ソースが絶妙のハーモニーでした。

メインは Chickin Caesar チキンカツとシーザーサラダ。
前菜で感動しすぎてメインはいまいちに感じてしまいました。

食後はミントティー(新鮮なミントの葉使用)

28日は朝抜きでブランチ。セーヌ川クルーズの集合場所に近い「La Marine」というレストラン。
Menu du jour ランチメニューは前菜+メインまたはメイン+デザートのいずれかのセットで19.50ユーロ。
それぞれ選択肢が6~8つあって、結構迷います。

前菜に Tartare d'avocats et crevettes アボカドとエビのタルタルと Rillette de maquereaux à l'estragon, pain grillé サバのエストラゴン入りリエット、焼いたパン付き。

アボカドの方は普通に美味しく、サバのリエットは抜群に美味しかったです。

メインは Filet de lieu noir à la moutarde ancienne, riz blanc シロイトダラのフィレのマスタード和え、ライス。

友だちの方は Filet de saumon label rouge, sauce à l'estragon, riz blanc ラベルルージュのサーモンのフィレ、エストラゴンソース、ライス。

やはりフレンチはソースなのだなと納得できる逸品でした。

食後は Café gourmand コーヒーとミニデザート盛り合わせ「カフェ・グルマン」。クレームブリュレ、パンナコッタのラズベリーソース掛け、ガトーショコラ。
どれも美味しすぎて、きれいに平らげました。😋 

セーヌ川クルーズの後に休憩で Samaritaine というデパートの最上階レストランに入りました。
1階売り場

最上階


ロゼワイン(友だち)と Chocolat chaud ショコラ・ショ。ヌガーは友だちが持って来てくれたもの。
ショコラ・ショ1杯に9ユーロ。さすが一等地のデパートの最上階レストランというお値段ですね。

休憩後、Muji(無印良品)でちょっとお買い物をして、夕食はそのお向かいにある Le Voltigeur で軽く取りました。
レストラン前に鎮座するクマとロバ(?)のぬいぐるみ。


店内のあちこちに大きなクマのぬいぐるみが置いてあってなごみます。

ホウレンソウのキッシュと野菜スープ(ガスパッチョ)
すでに舌が肥えてしまっているので、このキッシュは「普通に食べられる」程度にしか感じませんでした。

最終日の29日も朝抜きでランチは quartier japonais にある Udon Jubey で天ぷらうどんを食べました。前菜に焼きナスとほうれんそうのお浸し。


冷ほうじ茶

天ぷらうどん
レンコンのから揚げもエビ天ぷらも美味でした。汁もしっかりと御出汁が効いており、麺もこしがあって美味しかったです。
こんなにうどんらしいうどんを食べたのは何年ぶりでしょうか。

ただ、お酒の衛生管理はあまりよろしくないようで、友だちが異物が入っていたと文句を言っていました。それで10%値引き。
う~ん、そこは無料か、せめて半額にするべきところでは?

メトロの Pyramide駅にほど近い quartier japonais 日本街にはそう呼ばれるにふさわしく日本食レストランが密集しています。中華や韓国料理店もちらほらあります。
今回はお弁当屋さんの Yasube とうどん屋 Jubey の2軒にしか行けませんでしたが、他のところもぜひ試してみたいですね。😋 

食後の散歩の後、デザートを Grand Café Fauchon でいただこうとしたのですが、まだ時間が早すぎてランチタイムだったので、食事でないなら入れないと言われました。残念。

少し歩いて Café de L'Olympia で Café crème gourmand を頂きました。ここのはミニデザートが4つついて13ユーロくらいでした。


右からバニラアイス、ヨーグルト(?)のラズベリーシロップ掛け、クリームブリュレ、フルーツサラダ 。
一緒に写っているシャンペンはお友だちの。

甘いもの脂っこいものお構いなしに美味しいものを食べまくったので、1.5kgほど太りました 😅 
ダイエットとダンスでなんとか体重を落とさないといけませんね。

アクティビティ
6月27日に La Monnaie de Paris パリ造幣局で「Zoom sur les 20 ans de l'euro ユーロの20年間の歩み」特別展示を見てきました。
常設展示も興味深いです。
普段冶金などとは縁がありませんので、それぞれの金属の特性や冶金技術の歩みなど勉強になりました。
パリ造幣局は864年6月25日にシャルル2世による勅命で設立された非常に長い歴史を持つ機関です。現在の場所 Palais-manufacture du quai de Conti に移転したのは1775年のことだそうで、革命や戦争を生き延びたツワモノですね。

     

   


6月28日は豪華ランチの後にセーヌ川クルーズ。これが唯一の観光らしい観光だったと言えるでしょう。
出発場所は Quai de Valmy という運河の船着き場で、セーヌ川本流に出る前に地下水路に潜ります。2か所の水門で水面を低くして地下水路に入るところはなんだかワクワクしました。結構時間がかかるので、観光客でもなきゃ乗らないのではないでしょうか。

     

  

     

   

小さい自由の女神像(中央)とエッフェル塔(右後ろ)

自由の女神像は本当に小さくて、思わず笑っちゃいました。ニューヨークの自由の女神像の何分の1なのか分かりませんが。

最終日29日は気まぐれ散策。
昼食前に通ったオペラ座。空がどんより。

Fauchon に行く途中に通りがかった Place de la Madeleine.
 

ギリシャ神殿風の建物は Eglise de la Madeleine マドレーヌ教会(マグダラのマリアを守護聖人とするカトリック教会)。

カトリックなのにギリシャ神殿風というのが奇妙ですね。多神教の異教なのに。
Café de L'Olympia で Café crème gourmand を頂いた後、日曜日なのに開いていたIkeaなどに寄り、さらに Place de la Concorde コンコルド広場の横にある Jardin des Tuileries チュイルリー公園へ。
ここでまだ買い物をしたいお友だちとは別れ、1人で公園内をふらふら散歩しました。
     


交通手段
パリ旅行には Thalys を利用しました。旅行を思い立ったのが遅かったため(2か月ほど前)、安い2等席は売り切れで、ケルンからパリ北駅行きで残っていたのはプレミアムクラスのみでした。お食事などがついて175ユーロ。
ケータリングは飛行機の機内食みたいな感じでした。
 

約3時間半の旅は快適で、ゆったりと読書できました。

帰りは日曜日ということもあってパリからケルンへの直通便はすでに売り切れでした。仕方なくブリュッセルまで Thalys のコンフォートクラス、ブリュッセルからケルンまで ICE の2等席で帰ることにしました。トータルで157.90ユーロだったので、ケルン・パリ間直通のプレミアムクラスと17ユーロしか差がないのが腑に落ちませんね。ICE が割高なのでしょうか。
ブリュッセルでの乗り換えはスムーズで遅れもなく、ICE も運よく5分未満の遅れでケルンに到着し、その後のボンまでのローカル線も3分くらいの遅れでほぼ時間通りに帰って来れました。

4月末にハンブルクに行った時の帰りの電車では工事中で遠回りになったり、他の電車でホームが塞がっているという理由で駅の手前の線路で待たされたりで、トータル2時間くらいの遅れとなり、ひどい目に遭いましたが、今回は幸運でした。

ちなみに Thalys のチケットは4か月前に販売開始され、早いうちならケルン・パリ直通の2等席で36~41ユーロという格安枠があります。
次は10月末に行く予定ですが、その時はこの格安枠を利用するつもりです。