WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『方法序説』(デカルト 訳:谷川 多佳子)

2011-12-23 15:31:24 | 本と雑誌
方法序説 (岩波文庫) 方法序説 (岩波文庫)
価格:¥ 504(税込)
発売日:1997-07-16

今日こそは仕事のあいまに見て来ようと思ったミッション・インポッシブル最新作、木枯らしの吹きすさぶなか意気込んで外に出たら、映画館はものすごい長蛇の列。クリスマス・イブの前だからかしら。こういうとき我ながら得な性格、行きつけの喫茶店であたたかくておいしいココアを飲んで、機嫌よく自宅に戻ってきた。いい仕事をしようと心がけていると、たとえ何がおきても次のベストショットを集中して狙う癖がつき、自然、気持ちの切り替えが上手にできるようになる(?)


cogito, ergo sumにはじまる存在確立の哲学はもちろん、医学、法学、数学、光学、近代自然科学の分野に大きな業績を残したフランスの誇る学者、意外に「自分のような者でもこういうことを考えつくのだから、・・」という文調がとても控えめ。昨日の第九で、ほんとうに素晴らしい指揮のあと、満場の拍手をぜんぶ演奏者と歌い手にゆずっていたコバケンに通じるものがある。自信のない人ほど自己PRが強く、人からほめられないと不安を覚える。一流は自然に人をたてられるのだ。六章から成る本文も非常に平易、明快、論理的、すばらしい。