WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『ピエールとリュース』(著者:ロマン・ロラン)

2016-01-24 14:42:35 | 本と雑誌

定期的な整体と、きちんと摂取しているサプリのおかげで、全身にバランスよく筋肉がついてきた。満を持して、10年近くご無沙汰しているゴルフを再開。昔は、数打うつと腕が痛くなり、ショートホールでも後半へたばって足腰がガクガクするという、若いくせに情けない状態だったが、今やそのころの筋力不足がウソのよう。今回は徹底的にうまくなるため、プロのレッスンを受けて基礎のアドレスからみっちりやり直し、週末ごとに目黒までトレーニングに通う。

しかし今週は、週初めの月曜、雪の中で長いこと電車を待っていたのがたたり、鼻風邪をひいてしまった。今年の東京はずっと暖かい日々が続いていたので、1月に襲ってきた寒波、じわじわと滲みるような寒さが耐え難い。こんなに冷えると、床暖房でぽかぽかの自宅から一歩も外に出たくない。ゴルフ雑誌を読みこむために家にこもる。

12月に新刊として出た渡辺淳氏の日本語訳、即買い、即読んだ。第一次世界大戦の末期、ドイツ軍の爆撃に脅かされるパリで、たった2ヶ月とはかなく、でも濃く純粋な恋愛を生きた18歳の物語。甘くてロマンティックな序盤から、高まっていく幸福と不安のコントラスト、そして恋人たちの強く願って自分たちへ招き寄せたような最期に、いつ読んでも目がうるんでしまう。あぁ、やっぱり素敵な一冊。それにしても、こんなにみずみずしく美しい小説を、54歳で描きえたなんて、やっぱりロマン・ロランは天才。