WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『オムライス日和』(著者:伊吹 有喜)

2016-03-21 18:16:12 | 本と雑誌

平日は遅くまで会社にいるので、夕食はほぼ毎日、外食。自宅の近くにお気に入りのバーがあって、少し早めに帰れた日は必ずそこで食べる。年代ものの木のカウンターに、タバコとウイスキーの匂いが染みついたスツール、いつもビートルズの曲が低い音量でかかっている。最初は、「村上春樹の世界だ」というツボだったが、ここで出てくる洋食の料理がおいしくて、常連に。特にオムライスが絶品。刻んだソーセージと玉ねぎの入ったチキンライスの小山に、濃いデミグラスソースと、ふわっふわの卵が贅沢にかかっていて、一口味わうと幸せで頬がゆるんでしまう。

オムライス好きのため、タイトルだけで即買ってしまったが、実にいい。朝ごはんも食べられる日中のバールに、夜は渋いバー。粉から手打ちするパスタや、畑からもいできて瓶詰にするトマトソースなどおいしいものを作るこだわりに、いまどき珍しいちょっとお節介なくらい優しい人間関係、しみじみ癒される。実に、こんな店が近くにあって欲しい。毎日でも行っちゃう。

20代のころから会社の人に、失礼にも「木戸さんは絶対に料理しないよね」と言われ続けている私、ウイークデイは外食だが、週末は必ず自宅で料理を作る。うちのキッチンはビルトインの大きなオーブンもあって、意外に本格的なのだ。しかし本の中に、醤油とみりんではなく、冷蔵庫のめんつゆにチューブ入りの生姜ペーストを入れてササっと作る豚肉の生姜焼きとか、レトルトのミートソースとごはんを炒めて作るフライパン1本のチキンライスなど、いい感じの手抜きクッキングのレシピも出てきて、なるほどー!と超参考になった。ここで手抜きしてもしょうがないけど・・・