細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

中間貯蔵施設ロードマップ 30年という歳月

2011-10-30 17:14:00 | 国会活動

昨日、中間貯蔵施設のロードマップを福島で説明してきました。設定した30年以内という貯蔵期間は、たしかに長いものですが、気候によって移動する放射性汚染物質の除染の継続と、最終処分の技術開発を考えると、どうしても、一定の時間が必要になってきます。

原発事故で大きなダメージを受けている福島県民の皆さんに、放射性廃棄物の貯蔵をお願いするのは、本当に申し訳ないことです。ただし、除染を進め、放射性廃棄物を安全に保管するためには、どうしても、中間貯蔵施設の県内設置をお願いしなければなりませんでした。

県外で最終処分という方針には、全国から厳しいご意見が寄せられています。筆舌に尽くしがたい苦難に直面している福島は、首都圏の電力の安定供給に40年の長きにわたって協力してきました。放射性物質を拡散させることはできません。放射性廃棄物の減容や放射性物質の取り出しなどの技術開発を行い、安全な最終処分方法を確立しなければなりません。最大の責任は、政府にあります。その責任を自覚した上で、福島の痛みを国民全体で分かち合うことの必要性を、静かに、しかし、粘り強く、伝えていきたいと考えています。

福島では、30年後の話をするのは、信用できないという声も聞こえてきました。「野田内閣の中の最年少の40歳の私が、30年後を見届けなければならない」。この言葉を発するかどうか、ずいぶんと迷いましたが、これだけ重い負担をお願いする以上、私も覚悟を決めるしかありませんでした。

28歳で国会議員になった時、20年間は、すべてをかけて政治に取り組もうと考えました。現在も、長くやること自体に意味は感じていません。30年は、一人の人生の時間軸としては、あまりに長いですが、原発事故の影響の深刻さを考えると、視野に入れなければならない歳月でもあります。国会議員を何年、続けることになるかは分かりません。ただ、この重荷を一人の政治家として最後まで負っていくしかないと、覚悟を決めました。