細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

日本とサウジ

2008-07-04 22:29:00 | 外交
これから、サウジを離れてオマーンです。40度をはるかに越える灼熱は、暑いというより痛いという感じです。

神は、この砂漠の地に厳しい戒律を持つ宗教を誕生させ、石油という富の源泉を埋め込みました。政治家であれば、一度は来るべき場所だったと思います。

それにしても暑い!


最後に訪れたのは、石油化学工場・ペトロラービク(国内の石油採掘を独占するアラムコと住友化学の合弁)でした。1兆円の資金を投じた巨大な工場は、我が国企業の淡水化技術が駆使されるなど、みどころ満載でした。

印象に残ったのは、ピーク時には、5万人がいたという建設現場です。インド、パキスタン、フィリピンから来る外国人労働者の日当は5ドル。サウジ人はアラムコで巨額の報酬を受け取っています。搾取と言われればそれまでですが、彼らが自国でさらに苛酷な状況にあることを考えると、世界の富の再配分とも言えます。

世界にはいかんともしがたい不平等が存在します。

もうひとつ気になったのは、サウジの若者です。ポスト石油の時代に生き残るために、高付加価値化、多様化を目指すサウジですが、そのためには勤勉なサウジ人労働力が不可欠です。昨日訪れた自動車整備学校では、日本式教育が行われていました。

写真は、掲げられていた標語です。20前後の若者が生き生きと車の整備を学んでいました。

資源大国、中東の穏健派・サウジと日本が、長い目で付き合う鍵は、この辺にあるような気がしました。