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斎藤美奈子さんのコラム・その22 & 山口二郎さんのコラム・その7

2018-08-09 06:35:00 | ノンジャンル
 恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラム。
 まず7月11日に掲載された「レッドサラマンダー」と題されたコラム。
 「西日本一帯を襲った集中豪雨で、各地から向かった援助隊。中でも注目を集めたのが緊急消防援助隊愛知県隊だ。
 岡山県倉敷市真備町で活動する愛知県隊にはあの『レッドサマランダー』が加わっている。レッドサラマンダーはキャタピラで走行する全地形対応の消防車両で、荒地、泥濘路、がれき、溝、何でも来い、水にも浮き、消化活動や災害救援活動などあらゆる状況での活動が可能という。すごいぞ、まるで国際救助隊。
 東日本大震災後の2013年に導入され、昨年の九州北部豪雨が初出動となったサラマンダーはしかし、全国で唯一、愛知県の岡崎市消防本部にしか配備されていない。西にも東にも向かえる地の利で岡崎市が選ばれたという。んもう全国に十台くらい置いとけよ。
 聞けばお値段は1億1千万円。ちなみにオスプレイの購入費は1機あたり百億円強。十七機のオスプレイを1機やめれば、レッドサマランダーが百台買える計算だ。
 それに対して、レッドサマランダーは使い勝手が悪くて役立たずだ、費用対効果が低い、国防と災害出動は違うといった反論も出ているが、しかしオスプレイの導入目的にも『災害派遣等の場面において重要な役割を担う』というのがあったはず。で、オスプレイはいま何をやってんの?
 論争はあとにしよう。頼むぞ、レッドサマランダー。」

 また、7月18日に掲載された「K君とY君」と題されたコラム。
「K君は人気者だ。評論家よろしく身内の批判もするので、メディアはK君の発言に群がる。
 Y君は一部を除いて不人気だ。政権批判を臆せずするので、メディアはY君を煙たがる。
 12日、Y君は参院内閣委員会で西日本豪雨災害の被害が深刻であることを取り上げ、国会審議を一時中止し、行政の力を災害対応に注ぐべきだと訴えた。『ばくち解禁法案の成立が秋の臨時国会に先延ばしになっても被災者は困りません』
 同じ12日、K君は自身が事務局長を務める会で、かねて提案していた国会改革の具体策を提示した。夜間の党首討論の定例開催、タブレット端末の活用による国会審議のIT化推進、などだそうである。『平成のうちに、一つでも実現できるように議論したい』
 同日、Y君は災害の状況を説明し、土砂を除去する小型重機を配備できないかと要望した。石井国交相は検討を約束。翌日、百台の小型油圧ショベルが緊急派遣された。Y君の金星である。
 他方、K君は豪雨災害を見て気象予報を含めた衛星の力を再認識したといい、宇宙ゴミ除去に向けた提言をした。災害ゴミより宇宙ゴミ!?
 Y君は常にド真ん中狙いだが、K君はズレまくりだ。K君とは小泉信次郎氏、Y君とは山本太郎氏。一目瞭然、与党のK君よりも少数野党のY君のほうがずっと頼りになるやん。」

 また、7月15日の東京新聞に掲載された山口二郎さんの「耐えられない軽さ」と題されたコラム。
 「西日本を襲った大水害は、我が国の政治の底知れぬ堕落をもあぶり出している。
 7月5日夜、気象庁が今までに経験したことのない集中豪雨について警告を発しているさなかに、総理大臣、防衛大臣、官房副長官が大勢の自民党議員と議員宿舎で酒宴を催した。多くの議員がこの宴会の写真を会員制交流サイト(SNS)にあげた。
 この件について官房副長官は国会で野党議員から追及され、謝罪し、情報発信には今後気を付けると述べたとNHKニュースは報じた。百人以上の人命を奪う大災害が起ころうとしている時に危機管理の責任者が能天気に酒宴を催したことを反省するのではなく、情報発信について反省しているとはどういうことか。指導者の軽さには耐えられない思いである。
 おそらく、安倍首相の最大の関心事は9月の自民党総裁選挙で3選を果たすことであろう。そのために、自民党の議員を手なずけ、パリ祭の行事に参加する可能性を最後まで追求した。
 虚偽、捏造の内閣は、国民の生命に対する責任感まで捨て去った。このことに国民が怒らないならば、危機感を持たないならば、日本は安倍政権もろとも滅びの道を進むしかない。山の崩壊は、政治の崩壊を暗示している。異常気象だけでなく、政治の劣化に対しても緊急警報を鳴らずべき時である。」

 レッドサラマンダーは、まさに現代の“サンダーバード”! しかし一つの基地で地球全体を救助する力はまだないようです。斎藤さんの言うように、オスプレイを一機分アメリカ相手に値切って、全国にレッドサラマンダーのなるべく早い配置を!
 小泉信次郎さんと山本太郎さんについても全く同感です。やはりお坊ちゃまの「二世議員」と、叩き上げの「草の根議員」では考えることがかなり違うようですね。
 山口さんのコラムもその通りだと思います。日本国はあと何年続くことができるのでしょう?
 
 →「Nature Life」(http://www.muse.dti.ne.jp/~m-goto