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加藤泰監督『紅顔の密使』その1

2012-03-09 18:21:00 | ノンジャンル
 加藤泰監督・脚本の'59年作品『紅顔の密使』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
 富士山が大噴火した約千年前、蝦夷は大陸の蛮族を従えて、平安京に遷都したばかりの大和朝廷に反乱を起こし、胆沢の砦を残して陸奥の国を占領したことが、ナレーションと画面によって説明されます。帝は坂上田村麻呂の援軍が来るまで砦を死守するように、砦を守る照日の王子に伝えるため、小田の武麿(大川橋蔵)を密使として送ります。武麿は亡き父から砦に油水の出る井戸があることを教えられていて、その油水で援軍が来るまで砦を守ると言うのでした。
 逢坂山の関所では、関所を強引に馬で突破する反乱軍の赤鷲(田崎潤)と夜叉姫らが現れたことから、関所が封鎖されていました。武麿は、陸奥へ父を探しに行くという狭霧と出会い、自分の通行手形を使って彼女も関所を通してやります。
 豪雨の中たどり着いた村は避難民であふれ、そこへ現れた赤鷲と夜叉姫らは武麿が朝廷の通行手形を持っていることを知り、彼が密使ではないかと疑います。夜、赤鷲から踊りを禁じられた手下たちが女を襲い出し、狭霧を守ろうとした武麿は、赤鷲から斧の投げ比べの挑戦を受け、見事に勝って女たちを守ります。皆が寝静まった頃、夜叉姫に「寝ているうちに武麿を始末しよう」と言われた赤鷲でしたが、武麿は狭霧を連れて馬で逃げた後でした。雷雨の中、洞窟に逃げ込んだ二人は、落雷によって倒れた木によって追ってきた赤鷲らの目を逃れ、洞窟の中で、二人が出会った不思議な縁について語り合います。神輿で山を越えようとしていた夜叉姫は落雷で崖に落ち、翌朝武麿と狭霧に助けられ、武麿に恋心を抱くようになります。
 陸奥の国行きの船に乗り込んだ武麿と狭霧は、そこで赤鷲と夜叉姫に再会しますが、赤鷲は夜叉姫を助けてくれた礼を言う一方、密使としての正体を必ず暴き殺してやると言います。狭霧は高名な医者だったにもかかわらず謀略で陸奥に追放された父のことを武麿に語り、武麿は東国の府中に母が存命であることを狭霧に教えます。それに聞き耳を立て、隙あらば武麿と刀を交えんとする赤鷲。船が赤く染まる中、奇妙な静けさに危険を感じた武麿は小舟で狭霧と脱出しようとしますが、赤鷲に察知され乱闘となり、狭霧を赤鷲の手下に人質にされた武麿は海に飛び込んで難を逃れます。
 「その頃、胆沢の砦では―」の字幕。反乱軍の攻撃に手を焼く砦の軍勢。
 「常陸の国、府中の町」の字幕。捕虜を引き連れて到着した赤鷲は、狭霧を使って武麿をおびき出そうと言いますが、夜叉姫が「そんな卑怯な手はあんたにふさわしくない」と反対すると、村を占領していた反乱軍は既に武麿の母を監視していると言います。武麿の姿を見つけ駆け寄る母と、人違いだと言って去ろうとする武麿。井戸に隠れた武麿は、反乱軍に捕われた母の声を聞いて、涙にくれます。狭霧とともに縛られて馬に乗せられる母。少年が引く馬車のわらに隠れて反乱軍の目をごまかし、それを追う武麿は、少年にお礼の金を払おうとしますが、両親を反乱軍に殺されたという少年は、金など要らないから一緒に連れていってくれと言います。その直後、二人は騎馬の襲撃に会い、馬車から転げ落ちた武麿は、少年に一人で逃げるように言います。
(明日へ続きます‥‥)

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