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ティム・バートン監督『エド・ウッド』その2

2012-03-05 18:21:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 しばらくしてまた夜にベラから電話があり、駆け付けると、失業保険の打ち切りの通知があり、自分と一緒に自殺してくれと言われますが、エドは彼を麻薬中毒の更正施設に連れて行きます。翌日ベラを見舞ったエドは、ベラが記者たちのフラッシュに囲まれているのを見て、記者たちを追い出しますが、ベラは脚光をまた浴びるのならどんな形でもいいと言い、カムバックの夢を語るのでした。
 エドは施設で知り合ったキャシーと遊園地でデートし、幽霊屋敷の中で自らの女装趣味を告白しますが、彼女に受け入れられます。無一文なのを理由に施設も追い出されたベラを伴ったエドは、彼の威厳を取り戻すために彼の姿を一人撮影します。そして、“怪物の花嫁”と改題してついに完成した映画のプレミアに仲間とともにエドらは繰り出しますが、満員の客はあまりの映画のひどさに暴動を起こしていて、エドたちは逃げ出します。翌日、威厳を取り戻したベラが路上で映画中の台詞を朗々と述べていると、サインを求める人が現れますが、その後まもなくしてベラが死んだことをエドは知るのでした。
 家賃の取り立てに来た大家が聖書の12使徒の映画を作るのが夢だと聞いたエドは、“外宇宙からの死体泥棒”という映画に出資して、それでもうけた資金でそれらを作ればいいと、うまく言いくるめ、ベラの最後の姿を撮ったフィルムも使うことにします。共産主義者の疑いで番組をクビになったヴァンパイラを死霊の妻役に、キャシーの接骨医をベラの替え玉に器用することにしたエドは、バプテスト教会が資金を出すことになったので、仲間とともに洗礼を受けます。
 撮影は開始されますが、教会側の立会人は聖歌隊の指揮者を英雄役にすえろだの、墓を掘るのは不謹慎だのといちいち文句を言い、ストレスから女装姿で現れたエドは、ついに頭に来て現場を去ります。しかし酒場で偶然に出会った、尊敬するオーソン・ウェルズがやはり資金繰りに困っていることを知り、彼から「あくまで自分の夢を貫け」というアドバイスを受けると、現場に戻ったエドは、他人が意見を入れるスキを与えず、「完璧だ」の掛声のもと、次々に早撮りでシーンをかたずけ、完成した映画は、クリズウェルの司会の元、プレミアを迎え、万雷の拍手の元エドは迎えられます。そして会場から出たエドは、雨嵐の中キャシーにプロポーズし、二人はラスベガスへ向けて旅立つのでした。
 ラスト、登場人物のポートレートをバックにその後の人生が語られ、エドは成功に恵まれず酒に溺れ54才で死去、キャシーは彼に20年連れ添い、彼の死後も再婚せず、ベラは現在も名声をとどめ、バニーは結局性転換せず、ドロレスは作曲家として成功し、トーはB級映画のスターとなり、ヴァンパイラはアクセサリー商として成功したなどのことが字幕で示され、映画は終わります。

 ビロードのような白黒の画面が美しく、馬鹿馬鹿しいB級映画に人生を賭ける主人公、過去の栄光の夢を見ながら悲しさの中に生きるベラなど、様々な登場人物も楽しめました。ジョニー・デップの代表作の一本だと思います。

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/