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スティーヴン・キング『ドランのキャデラック』

2006-10-03 17:19:47 | ノンジャンル
 文庫本としては最新刊のスティーヴン・キング作品「ドランのキャデラック」を読みました。キング本人による「序」と、表題の短編を含めて7つの短編と、キング自身による作品解説が載っています。
 表題の「ドランのキャデラック」は、ギャングのドランに妻を爆死させられた夫が、ドランの車を落とし穴に落とし、重機を使って生き埋めにして殺してしまうという復讐の話。第二話「争いが終るとき」は、天才の弟が、暴力的な世界を救うために、飲むと暴力性がなくなる水を作り出しますが、その水には痴呆が進む副作用があり、世界が暴力のない痴呆の世界に変貌していく、という話。第三話「幼子よ、われに来たれ」は、生徒が誰にも知られずに次々にエイリアンに侵略されていくという話、第四話「ナイト・フライヤー」は、セスナ機で夜の地方空港に降り立ち、人殺しを続ける怪物と、それを追うジャーナリストとの遭遇の話、第五話「ポプシー」は、借金を返すため子供をさらうことをギャングに強いられた男が男の子をさらいますが、その子の祖父のポプシーは空を飛べる超人で、男の子を助けることに成功する、という話、第六話「丘の上の屋敷」は、住んだ家族を死に追いやる屋敷の話、第七話「チャタリー・ティース」は、砂嵐の中ヒッチハイカーを乗せた主人公は、彼にナイフを突き付けられ、車を停めるように言われます。が、主人公は猛然と車を飛ばし、車は横転させ、一瞬ヒッチハイカーから逃れますが、また後ろから羽交い締めにされます。その時、さっき買ったチャタリー・ティースと呼ばれる、ぜんまい仕掛けで歯に足がついてカタカタ動くおもちゃが動きだし、主人公の念じる通り、ヒッチハイカーの鼻に噛み付き、ヒッチハイカーを撃退するという話です。
 「ナイト・フライヤー」は以前に読んだものとは、内容が若干違うように思います。改定されたのではないでしょうか? 怪物とジャーナリストがトイレで遭遇する場面は、ドキドキものでした。キングはやっぱり面白い!