ZBAT!競馬 『【菊花賞】ディープインパクトから15年…コントレイルが史上3頭目の無敗3冠制覇!』
クラシック3冠最終戦・第81回菊花賞(3歳牡・牝、G1、芝・3000m)は、福永祐一騎手騎乗で断然の1番人気に支持されたコントレイル(牡、栗東・矢作芳人厩舎)が勝利。1984年“皇帝”シンボリルドルフ、2005年“英雄”ディープインパクトに続く史上3頭目の無敗3冠制覇を果たした。タイムは3分05秒5(良)。2着はアリストテレス(4番人気)、3着にはサトノフラッグ(5番人気)が入った。
コントレイルは2歳時に3連勝でホープフルSを制し、JRA賞最優秀2歳牡馬を受賞。3歳になった今年、皐月賞は半馬身差、ダービーは3馬身差で優勝。秋初戦の神戸新聞杯を2馬身差で勝利、菊花賞も制覇しデビューから無傷の7連勝。改修前の京都競馬場で行われた最後のG1で父ディープインパクトとの2代制覇という空前の偉業を達成した。
騎乗した福永祐一騎手は、保田隆芳元騎手、岡部幸雄元騎手、武豊騎手に次ぐ史上4人目のクラシック通算10勝。また、矢作芳人調教師は今年4度目のJRA・G1制覇。同調教師は昨年もG1・4勝を挙げており、2年連続でJRA・G1・4勝を挙げるのはグレード制が導入された1984年以降初の快挙だった。
菊花賞を勝ったコントレイルは、父ディープインパクト、母ロードクロサイト、母の父Unbridled's Songという血統。通算成績は7戦7勝。重賞は19年東スポ杯2歳S、ホープフルS、今年の皐月賞、日本ダービー、神戸新聞杯に次いで6勝目。菊花賞は、矢作芳人調教師は初勝利、福永祐一騎手は13年エピファネイアに次いで2勝目。
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ディープインパクト以来、15年ぶりに無敗の三冠馬が誕生しました。
好スタートから中団やや前目の位置をキープ。道中はインで折り合いに専念し、直線で外めから抜け出す一番間違いのない競馬で3000mを乗り切りました。道中ずっと落ち着いてレースを進めたことで距離適性の不安を払拭したのは見事でしたし、福永騎手とのコンビが熟成されていたことも勝因の一つだったと思います。
まあ、そもそもこの馬の強さはこの世代では抜けていますからね。コントレイルをぴったりマークしたアリストテレスの頑張りで、直線では一瞬『やられるのか??』と思いましたが、並んでからの勝負根性もさすがに普通の馬ではありません。これは皐月賞でのサリオスとの叩き合いでもそうでしたが、多分、どこまで走ってもアリストテレスとのクビ差が逆転することはなかったでしょう。
それにしても矢作厩舎、2年連続でのJRA・G1・4勝は素晴らしいです。昨年に続いての好調は、良い馬を自分の目で見て集める努力と能力、馬の育成や仕上げなど現場のことについてはある程度現場に任せていくスタイルが、本当にうまく回っているということなのでしょう。先週のデアリングタクトもそうでしたが、非ノーザンF産馬+日本人ジョッキーでも良い馬をしっかり育て、大事に使っていけば三冠制覇も夢ではない、それを示してくれたのはとても良かったと思います。
それから2着に頑張ったアリストテレスも立派でした。アリストテレスは父エピファネイアでサンデーサイレンス4×3、Sadler's Wells4×4を持っていますが、これは、実は来週デビュー予定のゴッドシエルと同じパターン。ゴッドシエルは坂路の時計が詰まらず苦労をしていますが、先々はアリストテレスのような夏場の急成長を期待したいです。。いや、そのためにはまずは最初のひとつを勝たないといけませんけれど…。
話を戻しますが、皐月賞、ダービーでコントレイルに及ばなかったサリオスが毎日王冠を楽勝したことなどで、この世代が古馬とも戦えることはある程度ハッキリしてきています。これからコントレイルがどういう競争生活を送るのか、一競馬ファンとして活躍を見守っていきたいと思います!(薄々感じていましたが、やはりパンサラッサが追い付くのは難しそうですねぇ(^^;))
**2020/10/25京都11R 菊花賞(G1/芝3000m)・良**
ミスペンバリー'19の動画・写真が更新されました。
【シュウジデイファーム在厩のミスペンバリー'19:公式HP(2020/10/23更新分)より】
ステラリード'19もそうですが、この馬も本当にバランスが良いですね。歩かせると前肢、後肢をゆったり大きく使うので柔軟性や完歩の大きさが強調されますし、(まだ成長途上で緩さがあるのは当然として)タイプは違うものの、ステラリード'19に負けず劣らずの見た目、雰囲気があると思います。
こういっては何ですが、半兄パンサラッサの同時期と比べても大物感ではコチラの方が上ではないかと…。パンサラッサは欠点がなくてまとまりが良く、何の心配もいらない優等生でしたが、弟は完成までに時間がかかりそうな緩さがある分、ミスペンバリーらしい奥の深さ、一発長打の魅力に溢れています。
今のところサイズも大き過ぎないので、この系統の課題である脚元について大きな心配をしなくて済みそうなのもイイですね。父キズナの産駒は引き続き好調ですが、種牡馬としてのキャリアはまだまだこれから。もしかしたら来年の今頃、ミスペンバリー'19は初期の代表産駒を狙う立場になっているかもしれません。
これはアレですね、19年産版矢作厩舎セットは18年産版のバスラットレオン、カイザーノヴァ以上のパフォーマンスを見せてくれる可能性も…。本当はあまり期待し過ぎるのも良くないのですが、本馬に関しては、この時期に大きな妄想をさせてくれることもお値段のウチですからね(^^ゞ
ステラリード'19の動画・写真が更新されました。
【シュウジデイファーム在厩のステラリード'19:公式HP(2020/10/23更新分)より】
最新動画と言っても撮影は一ヶ月ほど前なので、今現在はもう少し大人らしくなっているかもしれません。
それはさて置き、この馬は本当に洗練された見栄えの良い姿カタチをしていますね。まだ少しトモが高くて成長途上だと思いますが、とにかくバランスが良いので見ていて安心感があります。このままのバランスで大きくなり、並行してどんどん鍛えられていけば、誰が見ても惚れ惚れするような馬になると思います。
歩きに関しては、半兄カイザーノヴァよりややゆったりしていて柔らかみがあると思います。前回の近況で「兄カイザーノヴァよりも飛節の角度が深い」との話がありましたが、そういうところが動かした時の脚捌き、身体の使い方に現れているのでしょう。もちろんそれは悪い傾向ではなく、最初からカイザーノヴァより長めの距離で瞬発力を活かすタイプになるかもしれません。
半姉パラスアテナが秋華賞で惜しい4着、そしてカイザーノヴァがクローバー賞を勝ったあとの弟がこのデキですからね。父ロードカナロアがハマった時の爆発力はスゴイものがありますし、これはもう期待するなという方が無理。一年後にはきっとその期待が現実のものになりつつあると思います。
この系統の個性である頭の高さについては…。多少のことは気にする必要ナシだと思いますので、とにかく今は無事に、順調にトレーニングを積んで欲しいと思います。無事でさえあれば、矢作厩舎のライバルたちと比べても全く見劣りしない馬になってくれるでしょう(^^)