えくぼ

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花束を抱く堂園昌彦

2014-12-14 09:01:09 | 歌う

            ✿ 花束を抱く堂園昌彦 ✿

 年末の土曜日だが中野サンプラザ研究室10は満員。外の気温との差は20度もありそうな「批評会」だった。1年以上前に刊行した堂園昌彦歌集批評会に集まった歌人達は約130人。いま歌壇で活躍している歌人たち、若い歌人の多いのが目立った。二次会も盛況。

 堂園昌彦は1983年11月東京生まれ。2000年に短歌を作りはじめる。2003年「コスモス」「早稲田短歌会」入会。2007年短歌研究新人賞最終候補、2008年 「pool」参加、現在、「ガルマン歌会」を運営している。

 短歌を作り始めて14年で花束を抱き拍手を浴びるなんて、亀の私には兎に見える堂園昌彦。でも細身の青年ではなく、どっしりして重厚な、ややオジサン的で「おもろい」青年だ。「体を使わないと詠めない、韻律に助けてもらっている」とのご挨拶も大人っぽい。3人のパネリストが歌集から抄出した作品はとても多いので2首だけ記してみる。

 ✿ 吉岡太朗  (美しさ、すさまじさ、答えが返らない歌も)

      君は夢中で道路のカタバミを見ている 本は本から生まれる

      冬の旅、心に猫を従えて誰も死なない埠頭を目指す

 ✿ 斉藤斉藤  (何だかわからないとき光をあてる歌が多い)

      曇天に光る知恵の輪握り締め素敵な午後はいくらでもある

      明日には枇杷を見に行く脆弱な花と光を心に詰めて

 ✿ 川野里子  (究極の美食の歌集・はじめは抵抗があった)

      ひかりたつ春の吐瀉物乗り越えて行き着く町のなんで夕暮れ

      すさまじい秋日の中で目を瞑り優れた人達へ挨拶を 

 歌集『やがて秋茄子へと到る』への批評は会場から次々に発言がありましたが、今日はここまで。二次会でワインを飲み過ぎてまだ酔いがさめません。又書きたいです。

    堂園昌彦は独身?ではないと思いますが。歌集ではわかりませんね。

                         12月14日  松井多絵子