~ 栗木京子のフラダンス ~
あの才女の栗木京子がフラダンスが好きだとは、これは噂ではない。青磁社・最新刊の『栗木京子』の145頁に載っている、吉川宏志の「栗木京子への質問」。私はこの頁から読み始める。イタリア的な美女・栗木京子が外国で好きな処は、フィレンツェかと思っていたら、ハワイが好き、フラダンスが好きだそうだ。レイに埋もれた写真の栗木京子が若々しい。
Q ファッションの好みは? ※(Qは吉川宏志の質問である)
「フリル、りぼん、刺繍が必須アイテム。少女趣味が抜け切れません」。批評会などで見る栗木の服は春の花園だ。まるでイルミネーションのような服も。装うことを遊んでいるらしい。息抜きをしているのか。「ウインドウショッピングが大好き、デパートに棲みたい」と。
Q 好きな男性のタイプは。
年齢を重ねても少年っぽさを残している人がいいですね。
Q 歌人にならなかったら?
小料理屋(いつも三人くらいしか客の来ない)のおかみさんになっている、とか。
Q 若い歌人へのメッセージを。
意欲、野心、情熱、いずれも大切ですが、ちょっと急ぎすぎなのでは。
※ ※ ※
栗木京子といえば観覧車の歌、まるで懐メロのようだ、切ない女ごごろ の歌。
❤ 観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生
㊟ 一日(ひとひ) 一生(ひとよ)
中学の教科書に載っているこの歌について新刊、シリーズ牧水賞の歌人たち『栗木京子』で栗木自身が次のように書いている。
この歌は20歳の折の作で、昭和50年の角川短歌賞次席となった「二十歳の譜」一連に入っている。選考座談会ではほとんど触れられなかった一首。しかし昭和54年に講談社から『昭和万葉集』が刊行されたとき、その広告に採りあげてもらったことから注目されるようになった。選んでくれたのは、景山一男さん。景山さんの推挽がなければおそらくこの歌は通りすがりの一首に終わったことだろう。 ~読者あっての短歌ですね。~
ああ今年はあと4日、来なくてもいいお正月が来る。 松井多絵子
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