まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

ごじっさい、しじゅうくさい

2010-12-29 09:17:03 | 人間文化論
昨日の誕生日ネタのなかで 「50歳」 という言葉を使用しましたが、
「50歳」 を皆さんはどう発音しますか?
私はこれをずっと 「ごじゅっさい」 と読んでいました。
それこそ50年近く 「ごじゅっさい」 と言い続けていたのです。
もちろんその他の年齢も 「じゅっさい」、「にじゅっさい」、「さんじゅっさい」 ですし、
「十手」 は 「じゅって」 と読んでいました。
これは間違いなんだそうですね。
つい最近知りました。
「十」 は 「じゅう」 か、さもなければ 「じっ」 と発音するのが正しいのだそうです。
だから 「10歳」 は 「じっさい」 ですし、
「十手」 は 「じって」 と読まなければいけないのだそうです。
うーん、知りませんでした。
ていうか、なんで私は今までそんなことを教わってこなかったんだろう?
誰か教えといてくれよ。

私のような読み方をしている日本人はけっこう多いのではないでしょうか。
国立国語研究所のHPの 「ことばQ&A」 の中では、
「平成5年のNHK言語調査では 「十中八九」 について 「ジュッ」 の支持者が61%」
であると書かれていますし、そのNHKは1966年以来、
「じっ」 と 「じゅっ」 の両音を認めるようになっていることが紹介されています。
言語はどんどん変化していくということなのでしょう。
とはいえ、現在のところ標準的な正しい読み方というのがあるのだとしたら、
小学校とかでそれをちゃんと教えておいてほしかったなあ。
数字なんてすべての教科で繰り返し何度も出てくるんだから。
ひょっとすると40年前の附属小学校の先生たちでさえもう正しい読みを知らなかったのかなあ?
あるいは、先生はちゃんと教えてくれて、正しく発音もしていたのに、
ちっちゃいまーちゃんがそれを聞き漏らし、聞き違えていただけなのかなあ?
謎だ。

ところで、この発音問題については私以外の人もけっこう悩んでいるみたいで、
ヤフーの 「知恵袋」 という、ネット上で素人の質問に素人が答えるというコーナーで、
何度も話題として取り上げられているみたいです。
それらを調べているなかで、「十」=「じっ」 以外にも新しい知識を仕入れてしまいました。
「40歳の読みは、「よんじっさい」ですか、「よんじゅっさい」ですか。」
という質問に対するある方の回答で、
そもそも 「よんじゅう」 という読み方に疑問が呈されていたのです。

「四を (よ、よつ、よん) と読むのはやまと言葉なので
 漢語である 「四十歳」 を (よんじゅっさい、よんじっさい) と読むのはやはり変ですね
 「五十歳」 を (いつじっさい)、「三十歳」 を (みじっさい)
 と読んでいるのと同じことです
 四十九日は 「しじゅうく (にち)」 と読みますよね」

この回答者が専門家なのかどうかわかりませんし、
この方の回答がどれほど信頼に足るものであるのかもわかりません。
この方は、算用数字で書かれているか漢数字で書かれているかによって、
読み分ける必要があるという立場のようです。

「「40歳」 の読みは 「よんじゅうさい (よんじゅっさい)」
 「四十歳」 の読みなら 「しじゅうさい (しじっさい)」」

こんな区別は初耳です。
しかも、もしもこの読み分けを許すとしたら、
「30歳」 は 「みじっさい」、「50歳」 は 「いつじっさい」 でいいことになります。
この方の意見は眉にツバをつけながら聞くことにしたいと思います。
しかし、「四十九日は 「しじゅうく (にち)」 と読みますよね」 という論拠には、
たしかにねぇと思わず首肯してしまいました。

ところで、昨日私は自作の短歌も披露いたしました。
恥を忍んで再掲するならば、以下のような拙歌です。

四十九君逝きし歳我もなるあといかほどを為し能わんや  まさおさま

この出だしの 「四十九」 ですが、
これを私は 「しじゅうきゅう」 か 「よんじゅうきゅう」 と読んでもらうつもりで書きました。
そうでないとリズムが悪くなってしまうのです。
(「しじゅうきゅう」 とか 「よんじゅうきゅう」 が短歌的に何音に当たるのかは不明。
 ひらがなの数を正確に数えたら7音または8音になってしまいますよね?)
「きゅう」 がやまと言葉なのか漢語なのかも知りませんが、
「四十九日 (しじゅうくにち)」 が正しい読みだとするならば、
私の歌の出だしも 「しじゅうく」 と発音しなくてはならないことになりますね。
ひらがなではたしかに5文字になっていますが、
音に出して読むとリズムがとっても悪いです。
「四十九」 は何と読むのが正しいのでしょうか?
私は49歳になりましたが、「四十九歳」 ってどう読むのが正しいのでしょう?
「しじゅうくさい」?
それって 「始終、臭い」?
日本語ってふだん当たり前のように使っていますが、
よくよく考えてみると謎が多いですね。