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団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

そしてある日、クモは下に落ちていた。

2024-09-28 01:58:11 | 日記
  中日新聞の「くらしの作文」に「猛暑とクモ」というタイトルで、61歳の女性が投稿されていました。

 ベランダのひさしの隅に、トンネルのような立派なクモの巣ができていた。

 主は数日前に家の中で見かけた、黒い大きなクモだ。

 私は洗濯物を干しながら「すごいねえ」と見上げた。

 ベランダには普段、小さな虫たちがよく飛んでくる。

 夜は明かりに集まる。

 きっと獲物はたくさん捕らえれることだろう。

 クモもそのつもりだったに違いない。

 ところが、今年はとにかく暑かった。

 暑すぎて虫がいない。

 こんなはずではなかったのに。

 でもクモは、ひたすらじっと待っていた。

 暑さに位置を少しずつずらしながら。

 「大変だね。でもがんばろうね」。

 私は心の中で励まし続けた。

 しかし、一向に暑さは緩まなかった。

 そしてある日、クモは下に落ちていた。

 まさかと思ったが、1日経っても2日経っても動かない。

 本当に死んでしまったようだ。

 暑さのせいか、飢えてしまったのか。

 どちらにしても可哀想なことだった。

 私はクモをそっと日陰に運んだ。

 台風がやってきた後、少しだけ涼しさが訪れた。

 虫たちも戻ってきた。

 でも、もうクモはいない。

 そして、主のいない巣はどんどん形を崩していき、今では見る影もない。

 風にふわりと揺れているだけである。

 以上です。

 投稿者さんは、黒い大きなクモに愛情を持って観察されていたんだ。

 私には信じられなかった。

 うちのかみさんなんて、ベランダにクモがいたら大声で私を呼びます。

 「こんな大きなクモがいる、早くとってよ!」と、大騒ぎします。

 私は殺虫剤を振りかけて殺します、その残骸をティシュで摘みトイレに流します。

 女性はクモなんて大嫌いだと思っていましたが、そうでもないんだ。

 世の中には気持ちが良いとは思えない爬虫類をたくさん自宅に飼っている女性もいます。

 人それぞれですね。




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