中日新聞の「くらしの作文」に「包丁だこ」というタイトルで、82歳の男性が投稿されていました。
右手の人さし指に「包丁だこ」ができている。
妻は体質的に暑さに弱く、気温が上がるにつれ、ことに台所の暑さに耐えれなくなる。
それで私が炊事を担当することになった。
炊事は、すでに高校生の頃に自炊生活をしていたので、軽く引き受けたのだった。
ところが、食事の量がまるで違った。
家族6人分の夕食となると、その量と準備の時間は、想像を超えるのであった。
朝食は、5時起きで準備を始める。
孫2人の登校と、その親の出勤の時間に急かされる。
それでも、妻に調理方法や味付けを尋ね尋ね続けるうちに、しだいに慣れ、今では魚や野菜の煮物もこなせている。
得意料理になったものに餃子がある。
孫から「爺ちゃん、餃子!」と声が掛かろうものなら、大張り切りで100個ほど作ってしまう。
80歳を過ぎても頼りにされ任されると、年齢以上の働きができるようである。
そして、今まで気づかずにいたことにも気づく。
炊事は、作るだけではない。
食後の片付けがある。
次の食事の献立や段取りを考え、買い物もしなければならない。
こんな「大仕事」を長い間、妻は黙々とこなしてきたのだ。
包丁だこは、そんなことに気づかせてくれたのであった。
以上です。
いくら高校生の頃に自炊生活をしていたとはいえ、よく家族6人分の食事を引き受けられたものだ。
82歳の男性ですよ。
恐れ入りました、私には到底出来ません!
引き受けるなんて、考えもしません。
共働きとはいえ、ご子息夫婦にやって貰えばいいと思います。
おそらく82歳の男性が、家族6人分の食事を毎日こなされているなんて家はほとんどないのでは。
料理だけではなく、食事の後片付け、次の食事の献立や段取りを考え、買い物もしなければならない。
奥様の大変さを、ご自分がやられて初めて気づかれる。
それに気づくだけでもご立派です。
ああ、ご家族にいくら感謝されてもやりたくないです。
シェルブールの雨傘