新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月23日の雑感

2023-10-23 14:32:05 | コラム
あれやこれやと:

「最高」って何だ:
タイガースの岡田彰布監督が「佐藤輝明他の選手たちがインタビューに答えて『最高です』とだけしか言わないのでは駄目だ。具体的に何が言いたいのか明らかになるように発言せよと注意した」と報じられていた。「よくぞ言って下さいました」と、私は快哉を叫びたい思いでその記事を読んだ。

何処の誰が言いだしたのか知らないが、確かにこういう言葉遣いをする者は多い。特にテレビに登場するタレントとやらがこの言い方を濫用する。特に目立つ(耳立つかな)のが「電動バイクの旅」で人気を博しているのだろう出川哲朗である。彼は殆どの場合に美しい景色を指して言っているようだが、「最高」と言うだけでは何がどう美しいのか判然としない。

私はこのような、ある意味では含蓄に富む言葉遣いを否定はしないが、何もかも「最高」だけで表していては、日本語としての表現力が養えないのではないかと懸念している。いや、もっと解りやすく言えば「国語による表現力の低下を示す現象ではないのか」と心配しているのだ。この言葉遣いには以前から疑問を呈してきたので、岡田彰布監督のような公人が指摘してくれて良かったと思う次第。

クライマックスシリーズへの疑問:
岡田監督の言を良かったと評価して、その勢いで心ある野球愛好者の間で「現在の形式のCSに意味があるのか」と指摘されていた事にも触れていこう。その道に明るい元商社マンは「まかりか違ってもDeNA対ソフトバンクの日本シリーズになって欲しくはない」と懸念するというか、CSに疑問を表明していた。尤も至極である。彼はこの他にも両リーグを8球団制にすればとも提案していた。

私などは「首位から10ゲームも離されたような3位の球団には出場の権利を与えない事」と「勝率が5割を下回ったティームも出場を認めない」のような条件を設けておくべきだとも唱えていた。今季のように阪神もオリックスも3位を10ゲーム以上引き離しての優勝であるから、CSなどは無用でも良かったのだが、無事に両球団が勝ち上がったので、言わば一安心だった。

何で俺じゃないの:
以前にもテレビの番組で「街中で外国人に英語で道を尋ねられて答えられずに、恥ずかしい思いをした」と反省しておられたご婦人を見た。そこで、「それは貴女様が恥じ入られる必要など毛頭ないこと。思うことが話せるように教えていなかった学校教育が責任を負うべきことです」と述べたことがあった。

更にその頃に「頂門の一針」には「傲慢な奴だ」とも採られかねない言い方で「有り余る英語力を抱えていても、私はリタイア後23年経つ間に僅か3回だけ外国人に道を尋ねられただけ。何故俺に訊かないのだろう。つい先日JRの駅の通路で直ぐそばに私が立っているにも拘わらず、高齢のご婦人に尋ねて困惑させた白人がいた」と投稿した事があった。

先ほども高田馬場駅前のバス停のベンチに高齢のご婦人と並んで座っていると、矢張り若い外国の女性がそのご婦人に「JRの駅は何処ですか」と尋ねたのだ。かなり狼狽えておられたが、何とかJRは聞き取れたようで、後ろ側にある駅舎を指さして事なきを得た。

ここでもまた「何で俺に尋ねないのか。30年間で4回目にはしてくれないのか。俺はそんなに英語が解らないような老人に見えるのか」と僻んでいた。あの外国の人は私よりも同性を選んだのだろうと割り切ることにしたが、何となくモヤモヤを抱えて帰宅したのだった。