新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

岸田総理は減税案を検討されるとか

2023-10-26 08:54:11 | コラム
岸田総理の減税策への批判に思うこと:

世耕参議院議員会長が真っ向から批判されたのも凄いと思って聞いたが、テレビを見ていた限りでは、昨日は減税策への批判をかなり熾烈に展開していた。与党の重要人物が言われたのは衝撃的だったが、テレビ局でも岸田総理とその内閣に対しては手厳しくなってきたのではないかと思うことがあった。

昨日の朝は、テレ朝にゲスト出演の田崎史郎氏が穏やかな口調で具体的ではない辺りを非難していたが、消費税減税が党内で言われていることについては「それは駄目だ。今言い出しても実際に税率が下がるのは1年先のことになるから、その間に消費者は下がる時期を待って買い控えるから」と切り捨てていた。

すると、午後になってどの局だか失念したが、街頭で「4万円還元」について訊かれた女性が「それだと、月に割れば3,300円にしかならないのだ。実際の効果は疑問だ」と否定的だった。もっと還元の額を増やせと聞こえた。

フジテレビの夕方のニュースでは、街頭で小まめに「貴方の給与は?」と訪ねて回っていた。矢張りというべきか何と言うべきか、全ての年齢層で会社勤めと思わせる人たちは(嘘か誠か)手取りで50万円を超えているという声が出なかった。意図的に低い方たちを選んで流したのか知らないが、これでは「安い日本」と自虐的なことが言われる訳だと思わせられた。

また、中年の方は「給与は7,000円上がったが、所得税と厚生年金等の保険料を合わせて6,000円になったので、正味1,000の昇給になってしまった。この辺を何とかして貰わないことには」と語った。

月給を頂戴する生活が終わってから30年にもなってしまったので、現実がどうなっているか解らない。だが、昨夜聞いた手取りの額では、手取りが1990年代と変わっていないのではと、寧ろ異常ではないのかとすら感じていた。

岸田さんは国会の代表質問でも「また」というか「未だに」と言うべきか不明だが「検討する」というお馴染みの表現を使っておられた。勿論、良い減税策を慎重に検討して頂く必要があるとは思うが、この期に及んで「検討する」は遅すぎるような気がしてならない。

総理に対しては「財務省の言いなりだ」という声が相変わらず聞こえてくるが、昨夜聞いたような低水準に給与を留め置いている経営者たちに責任はないのだろうか。

何ヶ月以前のことだったか、Prime Newsで反町理が「TSMCが新工場の立地を熊本県に決めたのは九州の給与水準が低いからだと聞いたときには慄然となった」と慨嘆したのが忘れられない。韓国にも給与水準では抜かれたという話も聞いた。

昨日は「岸田さんだけではなく、財界と経営者たちにも奮起して貰わねばならないのではないか」と、あらためて痛感した次第。