新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月9日 その2 テレビ局と新聞社に告げる

2023-10-09 14:35:36 | コラム
テレビ局と新聞社に告げる「ラグビー日本代表がベスト8進出ならず」のように言え:

長ったらしい見出しになってしまったが、ここまで言わないと意味をなさないと思っている。いきなり話を本筋から外すが、当方はずっと「マスコミの持て囃しすぎと過剰な報道は、ろくな結果をもたらさない危険性が高い」と指摘してきた。この場合には、褒めそやされた当人かティームが思い上がるとか増長したというのではない、念のため。言うなれば「持ち上げ過ぎて、視聴者に過度な期待をさせてしまわないように報道して欲しい」のである。

何を指して言っているのかと言えば、昨日残念ながらアルゼンチン代表に27対39で負けて予選リーグ突破がならなかったラグビー代表のことだ。サッカー経験者だから僻んで言うのではないが、マスメディアはラグビーという競技を少し褒めすぎというか、何か神聖なるスポーツであるが如き扱いをしていると日頃から感じている。

今回のW杯にしても、我が国の代表が「ベスト8」か、それ以上に進出することを期待して、私に言わせれば過剰な扱いで報道してきたのだ。私は一般の方に大いなる期待を持たせたのではないかと懸念していた。あるフットボール経験者は「あれは何なんだ」と言って笑っていた。だから、褒めすぎとの間に因果関係がなかったにもせよ、少し格上のアルゼンチンにトライの数で言えば3本対5本で負けてしまう結果になったのだ。

我が国の代表ティームの活躍には誰しもが期待するものだが、マスコミ報道は極端に言えば詭弁的なのだ。それは、何かと言えば「ベスト8」と言うが、ラグビーのW杯の場合は参加国数が少なく、予選リーグが4組なのだ。その中で上位2位に入れば、決勝トーナメントに進出できる8ヶ国、即ち「ベスト8」に自動的に入れるのだ。

だが、サッカーのW杯では予選リーグが8組あるので、上位2ヶ国に入ってもベスト16でしかないのだ。だが、予選リーグの上位2ヶ国に入って勝ち上がったことは同じだ。サッカーではトーナメントで1回勝たないとベスト8には残れないのだ。だから、ラグビーの場合は予選リーグから勝ち上がれた場合に「ベスト8」と呼ぶのは誤りではないが、正確な報道ではないと思う。テレビ東京が報じたように「決勝トーナメント進出ならず」とする方が適切だと思うのだ。

今回も多くのテレビ局は「ベスト8」への勝ち上がりに絶大な期待をしていた。そう伝えたいのであれば、予選リーグが4組であり、勝ち上がれた時点で「ベスト8」入りだと解説しておいて欲しかった。サッカー出身者としては「サッカーの代表は「何時まで経ってもベスト16止まりの弱小ティーム」の如き印象を与えているように思えて残念なのだ。前回のW杯でも予選リーグはチャンと突破しているのだ。

彼らのラグビーを褒め称えているかの如き扱いは間違いであるとまでは言わないが、気になって仕方がない。しかも中継するアナウンサーたちは気取って「オフロード」だの「ジャッカル」だのと、その専門語を解説もしないで使っているのは如何なものか。また、試合終了を「ノーサイド」(=no side.)という、最早本国の英連邦でも使っていないと聞く表現を使って「如何にラグビーが紳士のスポーツであり、スポーツマンシップに則っているか」を強調するのも聞き辛い。

この関連で既に指摘したことで、アナウンサーも解説者も「左利き」を「サウスポー」(=southpaw)と言うが、これもアメリカでは最早死語に近いと教えられている。これを言うなら、某終身名誉監督が使われている「レフティー」(=lefty)の方が俗語であっても現代の言葉だ。言葉は生きているものを使って貰いたいもの。

ここまで縷々申し述べてきたが、報道機関には「伝えることの内容を正確に、適切な言葉を使って報道して欲しい」ので、その例としてラグビーの扱いに対して適切であると思っている意見を述べた次第だ。

旅先での簡単な英会話 #4

2023-10-09 07:24:51 | コラム
英語には独特の言い方があるとご承知置きを:

「ソースを取って下さい」:
解説)これを“Will you please get the sauce for me?” とは通常は言わないのが英語の面倒なところだ。勿論、このままで「ソースを取って下さい」として通用するのだ。だが、食卓では正確には “pass the sauce to me” のようになるのである。「手渡す」の意味で使われている。理屈を言えば、他動詞としてのpassを使うのだ。サッカーでもラグビーでも言う「パス」と同じだ。

ここで、もう一つの面倒な話をしておこう。それは我が国で「ソース」と普通に呼ばれているのはWorcester(shire) sauceのことなのであり、醤油(soy sauce)との対比のように使われている。またさらに面倒なことにWorcesterは「ウスター」と発音されていること。「ウヮーセスタ-」ではないのだ。さらさらに、sauceとは「食べ物にかける液体か液体状の物」のことなのだ。故に、アメリカでも何処でも外国に行って“sauce“と注文してもWorcester sauceは出てこないのだ。

二重否定(=double negative):
解説)このような言い方に出会うと一寸戸惑う。しかも、私が常に言う「下層階級」の人たちだけではなく、チャンとした会社の四大の出身者で管理職でも“Hey. Don’t say nothing.”であるとか、“He does not know nothing.”のような言い方をするのだから。

このような二重否定を使えば「何も言うな」か「彼は何も知らない」なのだが、二重否定を使う人がいて、混乱させられるので困る。使っている人の意図は「強制形なのだ」と解釈すれば良いと思う。こういう場合には前後の状態か、話の流れの中の状況で判断するしかない。

だが、貴方が自分から使ってしまうと、多分知性と教養を問われてしまうかも知れないのだ。何も英語の場合だけではないことで、言葉遣いには時と場合を心得ておく必要がある。

「スクランブルエッグにする」:
 解説)「スクランブルエッグ」はカタカナ語あり、文法的にも正しくないのだ。だから、アメリカでも何処でも”I’d like to have scramble egg.”のように注文しない方が良いのだが、勿論、これでウエイターでもウエイトレスにも通じるだろう。即ち、正確に言えば“scrambled”のように過去分詞の形にしておかないと、「卵をかき回す」だけの意味になってしまうのだ。

このように文法的に間違っていると「教養が無い」と蔑まれる危険性があるのだ。この辺りを充分に注意し留意しておく必要があるし、英語の難しい点だと覚えておくべきなのだ。しかも、実際には”eggs”と複数で言わなければならないのだ。

なお、卵料理を「目玉焼き」(=fried egg/s)で注文する時には「”over easy”と言えば黄身を上にして半熟程度であり、「カチカチに焼いて」は”over hard”になる。他には「黄身を下にして」は「sunny side down」のように気取って言う。ゆで卵は「何分で」と指定せねばならないのが面倒で、私は一度も注文したたことがなかった。

「~はありますか」:
解説)「~」のところは商品か商品名を意味していると思って頂きたい。これは買い物に行って在庫の有無乃至は取り扱っているかを尋ねている表現だと思って頂きたい。この場合に日本の教育で育ってきた方々は、”Do you have a pair of very small size shoes?”のように”have”を使う。だが、アメリカ語では”Do you carry a pair of Nike shoes?”のように”carry”を使うのが一般的のようだ。

何故そうなるのかを私なりに分析してみれば「~の在庫を持っている」は、”We carry heavy inventory of California rice.”のように在庫はcarry するものなので、haveは使わないのだと受け止めている。なお、余計なお世話になるだろうが、”have”で十分通用するのだが、”carry”を使う方が熟練しているように聞こえて格好が良いような気がする方は、一度お試しあれ。

余談だが、我が国の小売店には店頭に屡々”Price down”と表示されているのを見かける、あれは日本語。”price”は”reduce”か”discount”と言うのが普通である。故に、値切ろうと思って”Price down.”と主張しても通用するか否かは保証の限りではない。私は値切るのは余り得手としていなかったが、”Give me some discount from this tag price.”のように言った覚えはある。私はアメリカには値切る文化は余り普及していないと思っている。

「キャウ」(=cow)は下品?:
解説)これも余談の部類に入るかも知れない発音の話。アメリカ語の発音は微妙なものが多く、我が国の学校教育で育った方を悩ましている。私が屡々引用する日系人でワシントン大学のMBAのBJ氏の奥方は(好ましくない表現かも知れないが)白人だった。彼女は夫の赴任先の東京で英会話の家庭教師を依頼されたそうだった。1970年代のことだった。

奥方が”cow”を何気なく「キャウ」と発音したところ「そんな下品な発音をする人に教えられたくない」とばかりに、即刻契約を解除された由。BJ氏夫妻は苦笑いするしかなかったとか。今ならば「大統領様だって”council”をキャウンスル“とおっしゃる」と言えただろうに。このような発音はアメリカでは普通なのだが、慣れていなければ戸惑うだろう。

 さらに、アメリカ人たちのこのような発音の例を挙げれば、”counter”などは”t”を省いて「カウナー」か「キャウナー」と発音されることが多い。だが、Oxfordには「アメリカ式」として「カウナー」の発音記号が載せられている。また、”twenty”も屡々「トウエニー」と聞こえるように”t”を抜かすことがある。私は今日までに日本人がこのような余り上品とは言いがたい発音を、native speakerたちがするからと言って。無闇に真似をするべきではないと、多くの方に説き聞かせてきた。何時も正確に「トゥエンティ-」と発音できるように“t”の発音に慣れ親しんでおいてほしいのだ。

なお、今回は2005年9月17日に発表した「旅先での簡単な英会話 #2」を未だお読み頂いていることに有り難く感謝して、加筆訂正したものである。